自分の意見を口に出すことを恐れない
2015/12/20
最近、若者たちがお互いに対して優しすぎる、と感じています。
バンドのリハーサルを見ていても、
学生たちのやり取りを見ていても、
言い合いしている場面に、まず出くわさない。
何年も一緒にバンドやっている、一緒に生活している、というのに、
「一度も喧嘩したことありません」という若者たちと、何組も出会いました。
話してみると、仲がいいと言うよりは、関係性が希薄。
表面的には仲良しなんだけど、お互い何を考えているのかよく知らなかったり、
自分の思いを相手に伝えられなかったり。
プレイや音楽性に関しても、お仕事のようにクールに割り切っていて、
それぞれが自分の担当を淡々とこなしているだけのようにさえ見えます。
現代の若者は、ある意味、オトナなのかもしれません。
しかし、一方で、個人主義というのでしょうか、お互いを高め合ったり、
認め合ったりするためのコミュニケーション力に欠けている印象です。
言い争いをしろとか、もっと激しくぶつかりあえとか、言うつもりはありません。
しかし、本気でバンドやチームをよくしていこうという情熱があれば、
少なくとも、もっとお互いにアドバイスしたり、
意見を言い合ったりするシーンがあっていいはずです。
ここで、(もう、こういう考え方は古いのかなぁ・・・)とひとりごと。
人に意見したり、アドバイスをしたりすることを生業にして、早15年。
思えば中学時代から、部活の部長やらバンドのリーダーやらと、
人にアドバイスしたり、意見したりするという役回りでした。
相手のためになると思うからこそ、
いや、少しでも相手のためになるように、
ことばを選び、タイミングを工夫し、言い方を考えて、
あの手この手で自分の思いを伝えてきました。
言い過ぎて深く反省したこともあります。
的確に説明できなくて、誤解を招いてしまったこともある。
曖昧な言い方をしたせいで、かえって結果を悪くしてしまったこともありました。
伝わったかな?
言い過ぎたかな?
理解できたかな?
落ち込ませたかな?
今でも、仕事で、プライベートで、
自分の言動を振り返って、凹むことは数知れません。
しかし、それでも、自分の意見を口に出すことを恐れてはいけない。
そして、人の意見に耳を貸すことに怠惰になってはいけない。
その信念はゆらぎません。
耳と口と心をオープンにして、コミュニケーションを取ること。
エゴによる意見の押し付け合いではない、
お互いのご機嫌を取るのでもない、
落としどころを探すための、意見交換のTry & Errorを繰り返すことで、
お互いをよりよい方向に導き合えるはずです。
傷つけ合うことや、失敗を恐れていたら、結局どこへも行けません。
信頼と友情、そして勇気が試されるのは、
一歩踏み出した、そのときなのです。
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