テクノロジーってどうやねん?
2015/12/20
PCを使いこなせないと、人との情報のやり取りが非常に難しい時代になってきました。
譜面も、音も、映像も、すべてメールや、データでやり取りする時代。
カセットテープをダビングして、譜面をコピーして、
郵便ポストに1つ1つ入れていた時代を思えば、隔世の感があります。
「mp3の音なんか、本当の音じゃない」と憤慨する人もいれば、
「手で文字を書くことをしなくなって、人間の脳は退化した」と指摘する人もいます。
一方で、一瞬にして音資料のやり取りができ、
顔を合わせることなく、どんな時間でも、どんな状況でも
どんどん打ち合わせができる、データ時代を歓迎している人もたくさんいます。
個人的には、正直、時代の変化のスピードには少々ウンザリではありますが、
物事には必ずいい面と悪い面がある。
どちらか一方だけを享受して、他方を拒絶することはできないのです。
社会人として、人と仕事をしていれば、
当然相手の都合に合わせなければいけない場面もあります。
さすがに最近はあまり聞かなくなりましたが、
少し前までは、頑としてカセットテープ以外の資料を受け付けない人や、
紙資料は郵便で送ってくれという人もいました。
送り手からすれば、メールなら一瞬で済むことを、
その人のために手間暇をかけてしなければいけない。
ときに、自分の志向より相手の利便性を重要視して、
時代に迎合すべき時もあるでしょう。
では、PCが使いこなせれば素晴らしいのかというと、
そんなことは全くない。
若者たちからスマホでお気軽に送られてくるメールやメッセージの多くが、
紋切り型で、ろくな挨拶もない。
情報だけが綴られていて、こちらに即座のレスを期待している内容だったり、
中には、重要な頼み事をするのにLINEでパパパと文章を送りつけて来たり。
お礼のメールのはずなのに、事後報告だけになっていたりすることもあって、
文章力というよりは、人とのコミュニケーションの常識感の欠如にがっかりします。
失ってはいけない「常識」を、
これからの時代、どうやって伝えていったらいいのか。
これも、デジタル化時代のいい面を享受している以上、
拒絶できない悪い面なのか。
テクノロジーと人間味のバランスを思い、
人にものを教える難しさを思う日々です。
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