大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

あなたはシンガー?ボーカリスト?

   

シンガー(Singer/歌手)と ボーカリスト(Vocalist)。

 

この2つのことばは、同じ意味のことばのようでいて、
決定的にニュアンスが違うことばだと考えています。

 

・・・いや、あくまでも私見です。
これに関しては、さまざまな意見があるでしょうから、
いつも、このブログでは、
「思います」ということばは極力使わないことにしているのだけど、
今日はあえて、
「決定的にニュアンスの違うことばだと思います」
というトーンでいきましょう。週末だし。

 

そもそも、Singerはシンガーと書くのに、
なぜVocalistはヴォーカリストと標記したくなるのか?

「ヴォーカリスト」と書くなら、
「スィンガー」と書かなくちゃダメですよね。
これは、どうもかっこ悪い。

そもそも、”Si”という発音と同じくらい、
“Vo”という発音をカタカナで表記するのは不可能なわけで・・・

閑話休題。

 

シンプルに言うなら、
シンガーは「歌手」というイメージに対し、
ボーカリストは、「バンドの歌い手」というイメージ。

ギターリスト、ベーシストなどと同じように、
担当楽器を表すことば。

つまり、「バンドで、声という楽器を演奏する人」ということばなのですね。

私はといえば、長年、自身を「プロのボーカリスト」と定義づけていました。

 

バンドもたくさんやりましたが、
それ以上に、そう考えていた理由は、
レコーディングの現場で、
「声」という楽器を演奏する仕事をメインにやってきたから。
「自分は、声という楽器を演奏するプロなのだ」
という意識が高かったように思います。
一方で、シンガーは「歌を歌う人」。
バンドの一員というのではなく、独立した存在ですね。

 

プロで歌っている人はほとんどが、
あるときはボーカリストだったり、
あるときはシンガーだったりするものです。

要は、どちらに活動の重きを置いているかだったり、

どちらが、ちゃんと仕事として成立しているかだったり、
(つまり、「食べられているかどうか」)

対外的な印象として、どちらが強いかで、

「私はシンガーです。」という人と、
「ボーカリストです。」という人がいるような気がします。

 

あなたは、シンガーですか?
ボーカリストですか?

 

ちなみに、私は、
人前で話したり、教えたりする仕事が多くなってきた最近、
自身の定義を「ボーカルのプロフェッショナル」に改めつつあります。

もちろん、まだまだボーカリストであり、
シンガーであり続けるつもりではありますが。

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 - The プロフェッショナル

Comment

  1. TAKA より:

    カジャグーグーのベース&Voのニック・ベッグスは、何かの記事で、
    ・アーティスト:自分のことしかできない
    ・ミュージシャン:いかなるリクエストにも対応できる
    的なことを話してました(もしかすると、ご本人の言わんとしているところを正確に理解できてないかもしれませんが・・・・)。

    ニックは、カジャグーグーが解散して一人になったとき、「今までの自分では生きていけない」と思ったようで、音楽理論を基礎から勉強したらしいです。
    ベースもあらゆるジャンルに対応できるスキルを磨いたようです。

    プロには二つの道があるのでしょうね。
    一つは、聴き手を直接お客さんにして稼ぐ道。もう一つは、他の人の役に立って稼ぐ道。
    前者がシンガー、後者がボーカリストみたいな整理もできるでしょうか。
    ゴルフだと、ツアープロとレッスンプロ?

    いずれにしても、「金を払ってもいい」と感じてもらえる価値を持っていないといけないわけですね。

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