大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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1度きり、しかも1曲だけしかチャンスをもらえないとしたら?

      2016/10/27

「ちょっと歌ってみて」

 

長年自分の歌を認めて欲しいと思っていた人に、
いきなりそう言われたら、あなたはどうしますか?

カラオケがあるとは限りません。
楽器すら、ないかもしれません。

そのときあなたは、何を思い、どんな行動に出るでしょう?
どんな曲を歌うのでしょう?
いや、そもそも、歌うのでしょうか?

 

こんなとき、まず8割以上の人が、質問や言い訳をはじめます。

「今、ここで、ですか?」

「カラオケはないですよね?」

「歌詞とか覚えてないんで・・・」

「どんなの歌ったらいいでしょう?」

「音がわからないと、ちゃんと歌えないかもしれません」

…etc.etc….

 

その場で「歌うしかない」と腹をくくった2割の、さらに8割の人は、

歌う曲がなかなか決まらず、その場で立ち尽くしたり、
歌いはじめた曲を途中でやめたり。
歌いながら、歌詞が、音が、キーが・・・と、言い訳を差し挟んだり・・・

なんとか歌えたとしても、
とても自分をアピールできるとは思えない稚拙な内容だったり、してしまいます。

つまり、「願ってもないチャンスだ!」と、
日頃から、そんなときのために準備していた曲を、
アカペラで見事に歌いきる人は、50人に一人程度しかいないのです。

 

もちろん、これは極端な例です。

 

そんなに突然オーディションされるようなシーンに出くわすことは、
ほとんどないでしょうし、
また、そこで見事に歌えたからといって、
チャンスに結びつくという保証もありません。

 

ここで言いたいのは、

チャンスを探し求めているなら、
いついかなる時も準備OKでいるべきだ、ということです。

とっさのときの態度や声が相手に与える印象は、
想像以上に相手の心に残るもの。

 

また、聞き手が、ベテランであるほど、一声聴いた瞬間に、
その人の魅力や、自信、実力のほどなどが、手に取るようにわかってしまいます。

一度つけてしまった負の印象を払拭するのは、至難の業です。

 

 

「歌ってみて」と言われた時点で、すでに試されているのです。

 

インターネットの時代になって、
「1度きり、1曲だけ」という発想を持つのは難しいかもしれません。

 

しかし、もしも自分がオーディエンスなら、
「これ、興味ない」と想う歌手の歌をわざわざネットで探して、
もう一度聴こうとは思わないはず。

 

どんなときもチャンスは1度きり。
そう心して準備することが、次への扉を開いてくれるものなのです。

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