大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「そこに愛はあるか?」

      2016/03/20

同じ音楽家の先輩として、
生徒たちを指導しながら、自分自身の過去を追体験することがあります。

 

あのとき、あの人は、こんな気持ちで、ああ言ってくれたんだ。
きっと、あの人も、あの時は、こんな風に思ったんだ。。。

 

何十年も前に、私にさまざまなことばをくれた、
先輩やメンターたちの思いが、
びっくりするほど鮮明に蘇っては、
今さらながら、深く理解できたりするのです。

 

猪突猛進型のくせに不器用なタイプで、学習も遅くかった私が、
ずいぶんいろんな失敗をしたすえに、学んだ事は、

 

人生の転機はうまくいっているときではなく、
失敗したときにやってくるということ。

 

失敗を失敗と、きちんと悟らせ、
行くべき道を指し示してくれたメンターたちには、
感謝しかありません。

 

 

一所懸命な人を褒めちぎって、元気づけて、
いい気分にさせるのは簡単です。

ことばが、単に相手の気分を悪くしたり、
音楽をあきらめさせるようなものと知っていたら
彼らは、違うことばを選んだかもしれません。
しかし、自分なりの美学があるプロフェッショナルたちは、
そんな風に、一時的に相手をいい気にさせるより、

心に閃いたことばを率直に伝えることが、
まだまだ若くて前途洋々な若者にとって意味のあることだと、
信じてくれたのでしょう。

 

人にものを教える立場になって、
今度は私自身が、日々、猛烈な葛藤と戦っています。

 

「こんなもんかな?」と思う子に、
元気づけようと思うばかりに、なんとなくお世辞を言ってしまったとき、
私はこの瞬間に、この子の可能性をあきらめてしまったのか、
と落ち込みますし、

 

一方で、より高みを目指して欲しい子が満足してしまっているのを見ると、
「こんなもんでいいわけないでしょ!?」とばかり、
思いきり、叱り飛ばしてしまって、
言い過ぎたかなと、また落ち込んだりもします。

 

 

どんなことばを語るときも、

どんなに激しく、厳しく、強く語るときも、

そこに愛があれば、

それはいつかきっと、

10年、20年経って、理解してもらえる。

あのことばを聞いてよかったと思ってもらえるはず。

 

どんなことばを、どんな形で伝えるにせよ、
大切なことはたったひとつ。

「そこに愛はあるか?」

 

その問いに、
いつでもYESと答えられる自分でいなければと思うのです。

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PS.

上記、写真は私ではありません。念のため。

私はこちら。

やっぱりムチ持ってる・・・(なんでやねん)

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 - ボイストレーナーという仕事

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