大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

”想い”を形にする

   

ゆりかもめに揺られてお台場をながめるとき、
いつも、いつも、心によぎる思いがあります。

 

「誰が最初に、ここにビルを建てようって言ったんだろう・・・?」

 

品川に生まれ育って、何にもなかった、ただの埋め立て地に、
次々とビルが建ち並ぶのを目の当たりにしてきました。

 

父のこどもの時代は、まだ海だったという、その場所を、
埋め立てて土地にしようと言い出した人。

そして、その場所に、たくさんの人が集まるような、
商業施設や居住区をつくって、電車も走らせて・・・と言い出した人。

 

最初に、そんな、途方もない話を聞いた人たちは、
なんと思い、どんな反応をしただろう。

 

その”想い”を少しでも多くの人に伝えたくて、
企画書を書いた人や、図面を描いた人、
熱いプレゼンを展開した人がいて。

 

 

それがやがて、多くの人の夢になって、
お金や資材や人材があつまって。

 

そして、一歩ずつ、一歩ずつ。

柱の1本1本、パネルの1枚1枚から、
夢が現実に形作られて・・・。

 

 

最初に、”想い”を抱いた人は、今のお台場を見たでしょうか?

 

もし、今も生きているのなら、
どんな気持ちで、あの巨大都市を眺めているのでしょうか?

 
同じような途方もないことを想ったにも関わらず、
街がつくられていくのを、
ただ傍観することになった大多数のひとたちと、
その人は、なにが違ったのでしょうか?

 

“想い”を人に伝えることばや手段をもたなかったのか。

行動しなかったのか。

誰かに話すこともしなかったのか。

単なる絵空事だと、忘れてしまったのか。

 

それとも、自分自身を信じることができなかったのか。

 

 

すべては”想い”からうまれるのです。

絵空事だと笑われようと、
お前には無理だと馬鹿にされようと、
今、目の前に、現実化できる要素がただのひとつもなかろうと、

“想い”にフォーカスし、それを追いかけ、
頭の皮が痛くなるほど考え、
1人でも多くの人にそれを伝えるすべを手に入れ、

信じて、信じて、信じて、突き進む。

 

それこそが唯一の、”想い”を現実化する方法。

そう信じて突き進む。

18971480_s

【day-to-day】
昨日、インストラクター養成コース0期生の修了式をしました。
180ページにもおよぶテキストと、
48時間のインストラクターレッスンのすべてをテープ起こししたという2人。その他にも、個人セッションも山ほどやりました。

修了証書にハンコを押すとき、思わず、こみ上げるものがありました。
2人のエネルギーなしには、テキストは完成しなかったかもしれません。

すでに、プロのインストラクターとして活躍しはじめている2人。

心からのおめでとうと、ありがとうを贈りたいと思います。
FullSizeRender 40

 - Life, 夢を叶える

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

  関連記事

「やった感」はいつだって、ちょっと痛い。

みなさん、明けましておめでとうございます! 2017年がはじまりました。 みなさ …

おとなになるって、素敵なことだぜ

おとなって、なんて純粋に音楽を追いかけるんだろう・・・ 最近そんな風に感じるシー …

一生ヴォイストレーナーのいらない人になる。

「歌なんか、人にならうもんじゃないだろう。」 そんなことばをどれだけ言われてきた …

人生は「パッション」がつくるのだ。

ある時期、心から夢中になって、 一度でも自分のカラダの中を通り過ぎたものは、 自 …

心臓バクバクすることをやってみる。

手慣れたことばかりを繰り返す、 変化のない人生を送っていると、 人間の脳はどんど …

歌は、習っても、習わなくてもいいのだ。

歌だって、楽器だって、誰かに習う必要なんか、もちろんありません。 立派な学校に通 …

で?なにがやりたいわけ?

高校時代、多重録音というものへのあこがれが高じ、 ラジカセをふたつ向かい合わせに …

人間関係はいつもちょっぴりだけ片想い💔

唯一無二の音楽仲間であり、大親友。 悩み事も、相談ごとも、とにかくなんでもきめ細 …

想像力は人の痛みを知るためにある。

2002年、 ふらっと訪れた旧友たちの住むニューヨーク。 以前住んでいたアパート …

自分自身であり続けること。 受け取るままに表現すること。

曲や歌詞、文章はもちろん、 トレーニングメソッドも、セミナーなどのアイディアも、 …