大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「機材がない」を言い訳にしない。

   

時折、アーティストの卵たちや、学生たちに、宿題を出します。

 

その時課題にしている曲、または、今自分たちが取り組んでいる曲を、
「先生、これが今の自分の実力のすべてです」と言い切れるまで、
歌い込んで、録音して、提出するように、というものです。

 

先日の記事、
『ヴォーカルが絶対上達するスーパートレーニング』
を読んだ方ならおわかりと思いますが、

私がこうした課題を出すときは、マルチをつかって、
かなりなグレードまで追い込んでやってくることを期待しています。

 

 

テクニックの細かいところは、さっさと卒業して、
パッションやエネルギーの宿るパフォーマンスができるステージに、
一日もはやく昇って欲しいからです。
 
もちろん、やり方も、その理由も延々と説明しますし、
よほど切羽詰まったアーティストたち以外には、ある程度の期間を与えています。

 

しかし、残念ながら、いつもギリッギリに出される課題の、
9割以上が一発録り。
しかも、カラオケ屋さんで、または、ギターやピアノを弾き語りしながら。

それぞれ、ある程度は練習はしているのでしょうが、
残念ながら課題の意図はほとんどクリアできていません。

 

さすがにもう慣れっこなので、怒り狂うことはありませんが、
最初は、かなりがっかりしたものです。
 

理由のほとんどが「機材がないので」。
(中には「時間がないので」などと言う度胸のいい子もいますが)

 

今日は、『「機材がない」を言い訳にしない。』
をお届けします。

 

さて、先日もお伝えしたとおり、そろえるべきは、

MTR(マルチトラックレコーダー)、
またはPCがあるなら、DAW(デジタルオーディオワークステーション)。

 

 

こと、こうした話になると、「あ゛〜〜」と頭を抱える人がいますが、

正直、こうした環境を整えるのに努力が必要であるということは、
どんな状況にいる人でも変わりません。

 

どんなにベテランだって、新しいソフトを入れたり、機材を変えたりするときは、
みんな「あ゛〜〜」です。

 

最初に機材を触るときの、ちんぷんかんぷんさにかけては全員平等なのです。

 

「あ゛〜〜」の後、人が取る行動はふたつにひとつ。

逃げるか、立ち向かうか、です。

 

逃げ出したくなる理由は、だいたいにおいて3つ。

1.なんのことかさっぱりわからない。

2. やたらお金がかかりそうで、怖い。

3. そんなもの使いこなせる自信がない。

 

ここでハッキリ言っておきます。

人間の脳の情報処理スピードのピークは20才くらいという説が有力です。

もちろん、その後も学習能力は努力次第でどんどん向上するはずですが、
20才前後であまりに楽をさせてしまうと、
その後10年に大きく差がついてしまいます。
 
今、面倒と感じることは、1年後、3年後、5年後には、
何倍も面倒と感じられ、「はじめる」という苦痛もふくれあがるはずです。

 

こんな時代。わからなければ、情報を収集する方法は文字通り無限にあるはず。
アンテナを立てないところには、情報は飛び込んできません。

 

 

確かに、お金はある程度かかるでしょう。
 

でも、何かをはじめる、何かに取り組む、
ということにブレーキをかけるのがお金の問題なら、
絶対に、なんとしてでも、そのお金をつくる方法を考えるべきです。

 

可能の発想を持てば、今の時代、できないことはないはず。

そもそも、「お金がなくて」という学生のほとんどが、
飲み代だけは惜しげなくつかっているものです。

 

そして、そんな思いをして手に入れた機材なら、
絶対に使いこなします。

って言うか、人間はケチなんで、「元を取ろう」と思うものです。

お金をかけて、努力して、
必死に手に入れたら、それこそ、
絶対の絶対に元を取ろうと使い込むはずなのです。

 

いかがですか?

この記事を読んで、胸が痛いと感じたら、まさに、はじめどき。

な〜う。

or  ネバーです。

 

 

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 - イケてないシリーズ

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