「点ではなく面で考える」
最近、心密かに想いを寄せている佐藤オオキさん。
昨年、オオキさんが出演していた
NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」をたまたま見て、
心を鷲づかみにされてしまいました。
そんな佐藤オオキさんと川上典李子さん共著の『ウラからのぞけばオモテが見える』。
鮮やかなカラーページにおさめられた秀逸なデザインのアイディアもさることながら、デザインに込められた想い、メッセージ、
そしてなにより、発想の原点となっている思想が素晴らしくて、ドキドキしながら読み進んでいます。
たとえば、企業と仕事を行う上でのオオキさんのこだわりのひとつとして紹介されている、
「『点』ではなく『面』的に考えることで、企業の特性、ブランドの力をより強く発していくことができます。商品を個別にとらえたり、細かな差別化に躍起になっていてはいけません。」ということば。
これは企業のブランドだけでなく、個人のブランド、アーティストのブランドにもあてはまる重要なビジョンではないでしょうか?
「『葉』を1枚1枚デザインすると、一見すると木が変わったかのように目には映りますが、実際は本質的な部分はなにも変わっていないのです。」
私自身複数の仕事、いくつもの顔を持ち、
常に3つ〜4つのプロジェクトを平行して動かしています。
ここ数年、それぞれにふさわしい顔、服装、行動を模索して、
それなりに悩んで来ましたが、
最近、大切なことはそうではないとやっと気づきました。
本を書くことも、講演会やセミナーでお話することも、
仲間と共に企画を動かしたり、音大で教えたりすることも、
すべてが自分というロックな女の生き方の一部。
ひとつひとつの枝葉にとらわれて、
自分の本質を見失ってはいけないのです。
SNSにも同じ事が言えると思います。
HP、複数のブログ、Facebook、Twitter・・・
いくつもの自分メディアも、その更新頻度をがむしゃらに上げたり、
「いいね!」獲得に躍起になったりするだけでは意味がない。
それぞれの相互作用で、
自分という人間の本質をどうやって際立たせ、光らせていくのか。
その総合力で、どうやって世の中に貢献していくのか。
点ではなく面で考える。
2014年のテーマとなるべきビジョンを、
年頭に選んだ本がいきなり明快にしてれました。
関連記事
-
ポジティブな面にフォーカスする。
「今の、自分ではどうだった?」 そんな質問を、歌い終えたばかりの生徒に投げかける …
-
上達のキーワードは「イメージ力」
歌は、誰かに教われば上達するというものではありません。 もし、有能なトレーナーに …
-
「からだレベル」でグルーブを感じる
8ビートは4分の4拍子の8分音符が8つで、16ビートはその倍で・・・ アクセント …
-
ことはじめは手帳と日記を書くことから
遅ればせながら、新年おめでとうございます。 ことはじめは1年の目標、ゴール、おお …
-
問題意識とスリルが「学び」のカギ
人の話を素直に聞く、言われたことを一所懸命やる、ということは、 人にものを教わる …
-
「おかあさん声」の主は・・・
昨日、近くのストアにお買い物に行ったときのとこです。 商品に見入る私の横で、親子 …
-
脱・質問マニア〜自分の頭で考える!〜
「私、どんな歌、歌ったらいいですかね?」 「練習すればもっと声って出るようになる …
-
「答えは本の中にある」。きっと。
「わからないことがあったら本屋へ行け」 父が教えてくれたことです。 「世界中これ …
-
技術によって人間は進歩するのか、退化するのか?
技術によって人間は進歩するのか、退化するのか? はじめてレコーディングのお仕事を …
-
自分の耳は自分で磨く
歌えないから聞こえないのか? 聞こえないから歌えないのか? ニワトリと卵のような …
- PREV
- ことはじめは手帳と日記を書くことから
- NEXT
- 「知は力」・・・発声の科学を学ぶ意味