大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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毎日がアウェイの連続だ!

      2016/09/18

「え〜っと、モニターの人、どこですか〜?」

 

プリンセスプリンセスのベーシスト、
渡辺敦子さんとバンドをやっていたときのお話です。

ごく普通の、小さなライブハウス。
PAもモニターも、正面のPAブースで
ハウスのエンジニアさんが兼ねるのが普通です。
 
ところが、小さなライブハウスが「アウェイ」のあっこちゃん、
左右のステージ袖(実際には袖さえなかった)を見回しながら、
冒頭の質問を、ごくナチュラルに投げかけたわけです。
 

これには私以下、バンドのメンバー全員が爆笑しました。

「すっげぇ〜。ライブハウス、知らないんだぁ〜」

 

あっこちゃんいわく、

「このサイズはお客さんの顔が見えすぎて緊張するね」
「武道館は、いろんな意味で、サイズ的にちょうどいいんだよね」。。。

いつかこんなことを言えるようになりたいと、
しみじみ思ったものでした。

 

文字通り、自分のステージが変われば、
自分のスタンダード、常識も変化します。

 

高校時代は、教室をライブハウスに見立てて演奏していました。

PAは自分でやっていましたし、
モニターもろくにありません。
 
自分の声なんかちゃんと聞こえないのが当たり前。

日の光がもろに入る、
蛍光灯で照らされた空間が、自分のステージでした。
 
学生時代も、ホールを借りて発表会まがいのことをしたのがせいぜい。

ライブハウスというものの常識感は、
歌の学校にいきはじめて、プロ志向の仲間ができてから、
少しずつ身につきました。

 

最初にいきなりステージが変わったのは、
メジャーの現場でお仕事をするようになったとき。

 

生まれて初めて、「コーラスさん」として、
つづきスタジオというプロ仕様のリハーサルスタジオに入り、
一人1台のモニタースピーカーから、
ものすごい音量で自分の声が聞こえて来た時は、
飛び退くぐらいびっくりしました。
 

本番で立ったステージも、
スタジアムからはじまって、各地大ホール規模のステージでしたから、

動いている出演者やスタッフの数、
楽器、PAや照明などの機材の量、
舞台回りの進行、仕切りや
移動、宿泊関係の仕切りなど、
すべてが初体験と驚きの連続で、
ずいぶん、みなさんにご迷惑をおかけしました(^^)

 

 

さて、その後、何度かツアーを回ったり、
次々とメジャーのレコーディングに参加したりして、
業界のことは、そこそこなんでもわかったような気になっていた私ですが。

 

今度はソロヴォーカリストとして、
大きなステージに立つチャンスをもらったことをきっかけに、
また、いきなり、アウェイに引き戻されました。
 

何十回、何百回も立ったはずのステージも、
ポジション、立ち位置が変わるだけで、
感覚や、役割や、責任や、
自分というものの存在意味さえまるで違う。

 

ステージのど真ん中で、強烈なスポットライトを浴びる瞬間、
会場全体が自分のパフォーマンスに意識を集中していると感じる瞬間の、
孤独感、恐ろしさ。。

 
みな、こうやって、ひとつひとつ乗り越えて、
アウェイをホームに変えて行くんだなぁと。

逃げない。
負けない。
わかったような顔をしない。

楽しむ。
受け入れる。
挑戦する。
 

毎日がアウェイの連続です。

今日もいってきます!

61159882 - concert crowd

 - The プロフェッショナル

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