大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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出音=声にこだわるべ〜し!

      2015/06/13

出た瞬間の「音」が勝負。

いろいろなところで、そう書いてきました。

一流は「音」がいい。
一発、「音」を出した瞬間に、人の心を捕らえます。

一瞬で捕らえられなかったら、人の心は離れてしまう。
1コーラスどころか、数小節さえも、
興味を持って聞いてくれないなんてことさえあります。

だから、本物のプロは「音」にこだわる。
徹底的に自分の「音」を追求します。

それなりにテクニックがあっても、「音」がイマイチだと、
絶対に一流とは呼ばれないのです。

一流はどんな楽器を使ってもその人の「音」になります。

世界的な名ドラマー、スティーブ・ガッドのこんな話を聞いたことがあります。
ふらりとアマチュアの練習スタジオに来て、
そこに置いてあったドラムセットをちょいちょいっとチューニングして、
叩いたら、「やっぱりガッドの音だった」。

ギターリストはたくさんのギターを持っているものですが、
本当にすごいギターリスト、例えばジェフ・ベックは、
フェンダーを弾こうがギブソンを弾こうが、
おそらく、その辺のテキトーなギターを弾こうが、
「やっぱりベック」なのです。

それは、タッチだったり、微妙なニュアンスだったり、
・・・結局、楽器じゃなく、人ということなのでしょう。

「いい音」しなくちゃ、ダメなんです。

だから、もっともっと「音」を追求して欲しい。
ボーカリストなら、とにかく「声」にこだわって欲しい。

楽器をよく知ること。
楽器を最大限に鳴らすにはどうすべきか、
そこに時間をかけて、こだわること。

ホントにいい「音」がすれば、
それだけで、ステージはぐ〜〜んと上がるはずです。

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 - The プロフェッショナル, 声のはなし

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