大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「習うより慣れろ」vs「慣れるより習え」

   

「歌なんか習う必要ないでしょ?
かえって個性殺されちゃうから、やめた方がいいよ。」

アマチュア時代、ヴォーカルスクールに通いたいという私に、
すでにお仕事をはじめていた友人が言ったことばです。
もちろん、歌は、個々のキャラクター。

上手に、お手本通りに歌えても、
「その人らしさ」のない歌ほど、つまらないものはありません。

また、全然個性の違う先生の芸風に染まるのも、
好ましいとは言えません。

ポピュラーのプレイヤーやヴォーカリストの多くが、
一度としてヴォイストレーニングはおろか、
楽器すら習ったことがない独学派なのもそのためです。

 

「習うより慣れろ、でしょ?
歌なんかいくらでも自分で練習できるじゃない?」

 

 

しかし、一方で、

我流の歌い方でノドを壊してガラガラ声になってしまったり、

自分の歌のポテンシャルに気づけず、
「そこそこの歌」で終わってしまったり、

上達までに何年も時間がかかってしまったり、

という人がたくさんいるのも事実。

 

ひとりだけでもぐんぐん上達できるのは、
本当に一部のセンスのある人か、
身近に、うまい人がたくさんいる人だけ。

これが、長年、たくさんのヴォーカリストを見て来た、私の結論です。

 

とはいえ、いたずらに何年も歌の学校やレッスンに通い続けるのも、時間とお金の無駄。
必要なポイントを押さえて、短期間で集中的に勉強することが、
理想的なレッスンや歌の学校とのつきあい方と言えます。

1.声とカラダのメカニズムをしっかり理解すること

2.カラダの細部とのコネクションを築くためのエクササイズを学ぶこと

3.日々のベーシックなトレーニングを習得すること

4.他人のパフォーマンスからさまざまな情報を盗み出す技とセンスを学ぶこと

5.自分で自分の歌を詳細に冷静にジャッジできる能力を身につけること

 

この5つのポイントさえ、しっかり習得すれば、
もうトレーナーのお世話になる必要はありません。

無理な発声で声を壊すこともなく、
自分でぐいぐい、どんどん上達できるようになります。

トレーニング方法を試行錯誤したり、
カラダのことがわからないばかりに繰り返し病院に通ったり。。

そんな時間をもっと音楽的な活動に向けられるようになるためにも、
レッスンやトレーナーを効果的に活用したいものですね。

12080333 - dog playing the piano,white background.

【12月3日(土)第4回ダイジェスト版MTL12】
9日10時〜 一般の方のお申し込み受付を開始しました。
残席は1のみ。定員を超えますと、キャンセル待ちとなります。
興味のある方はこちら

 - 「イマイチ」脱却!練習法&学習法

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

  関連記事

「ツボ」をはずした練習は、単なる自己満足であり、時間の無駄。

実は私、とっても足が遅いのです。   いきなり、しかもB面で何を言い出 …

「無駄な努力」は、 果たして本当に「無駄」なのか?

「あ。これやってみたい!」 ちょっとした閃きに、心をつかまれて、 どうにもこうに …

迷う余地なく行動できるよう自分を追い込む

あれは中学生くらいのことだったでしょうか?   新しい学年がはじまると …

「あなたのアイドルは誰ですか?」

「あなたのアイドルは誰ですか?」   いえいえ。 今日は、「ルックスが …

「練習しなくちゃ」と思ってしまう時点で、 ダメなんです。

「やらなくちゃいけないってわかっているんですけど、なかなかできなくて・・・」 & …

耳で聞くのではない。脳で聞くのだよ、明智くん。

少し前、まずオケを聴け!歌うのはそれからだ!という記事で 歌のピッチやリズムが悪 …

「曖昧なこと」「わからないこと」を放置しない

歌や楽器の上達のために必要不可欠なことは、 「曖昧なこと、わからないことを排除し …

「シャウト」と「ウィスパー」、同じ音量で歌えますか?

「昔ロッド・スチュワートのコンサートでさ、エンジニアやってたって人が、 フェイダ …

「自分の声の地図」を描く

「あなたの音域はどこから、どこまで?」 「え?」 「高い方はどこまで出るの?下は …

『やらなきゃいけないとわかっていても、 なかなか続けられないことを、続けるヒント』

「練習時間、なかなか取れないんですよね〜」 「こういうのって、どこで練習したらい …