大槻水澄(MISUMI)ブログ 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「やる気」の不在

   

おとなになると、人は、
時に義務感で、
時に人間関係を壊したくなくて、
時に損得勘定で、

居たくもない場所にとどまったり、
話したくもないのに話したり、
笑いたくもないのに笑ったりします。

 

当たり障りのない対応さえしていれば、
スムースに流れる現場も多いでしょう。

嫌な顔を笑顔の仮面の下に押し込めて、
時間を過ごすことを求められる状況も多々あるでしょう。

しかしです。

「やる気」「本気」の不在の行動は、
確実に仕事の精度を下げ、
共に働く人たちのモチベーションを下げ、
いたずらに自分の、周囲の、
時間や労力を無駄にするに過ぎません。

そして、この「やる気」や「本気」は、
よほどの名優でもない限り、
演じきるのは不可能なものです。

 

感情はエネルギー。

心の中に蓄えられているエネルギーが、

声になり、
ことばになり、
表情になり、
行動になり、
そして、オーラになり、
相手に伝わるのです。

相手は、こちらから受け取ったエネルギーに心動かされ、

受け取ったエネルギーを自分の中で増幅させ、
また、こちらに返してくれるもの。

そんなエネルギーのキャッチボールが、
とてつもない、パワーを生んで行くのです。

 

「やる気」があるかないかは、人目見ただけで伝わってくる。
一声聴いただけで、わかる。
そこには、エネルギーが存在していないからです。

 

「やる気エネルギー」が伝わってこない人を相手に、
レッスンしたり、レクチャーしたり、
アドバイスしたりするのは、

ひからびた土地に、コップで水をまくようなもの。

不毛で、無意味で、
ただただ、こちらのエネルギーを奪われるだけです。

 

一方で、「やる気エネルギー」に満ちた人は、
レッスンルームに入ってくるなり、
全身から、きらきらしたエネルギーを発しています。

そのエネルギーに触れると、
疲れも、眠気も吹っ飛んで、
こちらも全身全霊、
持てるエネルギーのすべてを差し出さずにいられなくなる。

というか、全力で立ち向かわなければ、
相手の「やる気エネルギー」に負けてしまう。

そして、こちらが、エネルギーを出せば出すほど、
彼らは、倍、倍々のエネルギーを、また返してくれる。
トレーナーとして、
最高の結果を出せるのは、
そんな人間関係が築けた時です。
 

こちらのエネルギー量が不足しない努力、
向けられる「やる気」に答えられる準備は、
そんな生徒たちがいる限り続くのです。
 

教える側のポテンシャルをどんどん引き出してくれる、
素敵な生徒たちに感謝する日々です。

 

 

 

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 - ボイストレーナーという仕事

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