とっさの時の声、出せますか?
2015/12/20
日頃、衝動的に出そうになる声を押さえつけることが習慣化していると、
とっさの時に声が出にくくなります。
声の瞬発力。
動物にも、こどもにも備わっている、この力は、
理性で衝動を抑えつける訓練を繰り返していくうちに、
だんだんと弱ってきます。
誰でも、赤ん坊の頃は、
お腹が空いた、おむつが濡れた、眠たい、暑い・・・と感じた刹那、
声に出してお母さんに訴えたものです。
はじめはおとなたちに叱られながら、出したい声を押さえつけているうちに、
本当に必要な、その時、その瞬間に、声が出せなくなってしまいます。
あやまらなくてはいけない瞬間に、声にならなかった。
伝えなくてはいけない言葉が、言い出せなかった。
話すタイミングを逃した。。。など、
話すべきことばがわかっているのに、声を出せないのは、声の瞬発力の欠如。
出したいその瞬間に発声のフォームが整わなければ、
コミュニケーションも、自己表現も思い通りになりません。
声の瞬発力を取り戻すトレーニングは、実はとってもシンプルです。
満員電車から降りるとき、声に出して「すみません」と言ってみる。
スーパーで「いらっしゃいませ、こんにちは」と声をかけられたら、
「こんにちは」と応えてみる。
レストランで、お店の人に手を振るかわりに、声にだして呼んでみる、
ご近所の人と通りすがりに、「おはようございます」と声に出して挨拶する。。。
などなど、
日頃、声を出さずにやり過ごしている場面で、声を出す習慣をつけること。
トレーニングというには、ばかばかしいほどシンプルなことですが、
こうした積み重ねが、本来の自分の声のポテンシャルを蘇らせ、
磨き上げるきっかけになるのです。
早速明日から試してみてくださいね。
関連記事
-
「一般の人は声に興味なんかないんですよ。」
もう何回言われてきたんでしょう。 「一般の人は声に興味なんかないん …
-
臨界点を突破する
「どんなに練習しても、高い声が出ない」 「毎日ボイトレしているのに、声量が上がっ …
-
ヴォーカリストは「声」が命
歌に関することを、ずいぶんいろいろと書いてきました。 姿勢、呼吸な …
-
声が自分の顔になる。
小学校の高学年の時、流行の「深夜放送」というのを聞いてみたくて、 ゲルマラジオと …
-
「キー決め」の3つのポイント~Singer’s Tips #25~
キーを決める時、 「高いところが出ないから下げる」、 「低いところが歌えないから …
-
カツゼツッ!!!
普段はほとんど興味のないテレビですが、 さすがに昨今、 ニュースくらいは見ておか …
-
誤解だらけの「ロック声」。そのシャウトでは、危険です。
ハスキーで、ひずんだ感じの、 いわゆる「ロック声」には、いろいろな誤解があります …
-
「自分の声が嫌い」をやめる方法
自分の声が嫌い。 この、やるせない思い。 実は、”Voice con …
-
情報の価値を最大化するための5つのヒント
おなじ曲を聴いているはずなのに、 聞き手によって、耳に入ってくる情報はまるで違い …
-
「いい声が出ない」には、いつだって理由がある。
歌うというのは、カラダの中と外を繋げる作業。 少しスピリチュアルな言い方をすれば …
- PREV
- ボイトレ七つ道具、公開(^^)
- NEXT
- 雑念チェーンをぶった切る!