大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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解像度を上げろ!

   

最近、レッスンや講座でよく使うことばに「解像度」があります。

「解像度」とは、めちゃくちゃ簡単に言うと、「対象をどれだけ細かく見分けられるか」ということ。
カメラなら“画素数”みたいなものです。

かつての一般的なガラケーのカメラは、300万〜500万画素程度。
対して、最新のiPhoneは4800万画素。

ガラケーで撮った写真を現代のPCで見ると、ザラザラ、ボケボケで、
「こんな写真を撮って喜んでたのか?」と驚きます。
それもこれも、高解像度の鮮明さを知ってしまったから。

解像度の低い状態で見ていた時は、単に「山」としてしか認識できなかったものが、
解像度を上げていくことで、次第に木々の一本一本、その葉の一つ一つがくっきり見えてくる。
やがては木々の個性や、葉の微妙な色味の違いまでわかるようになる。
一度この世界を体験してしまうと、もう元には戻れません。

歌も同じです。

解像度が低いと、ミュージシャンたちの演奏も「オケ」にしか聞こえません。
人の歌も、自分の歌も、まるっと「歌」として聞いてしまう。

何に注意を向けたらいいのか。
何を改善し、何を伸ばしたらいいのか。
それが見えなければ、いつまでも精度は上がりません。

解像度を上げるために、今日からできることを3つ:

  1. 歌の要素を徹底分解する
    メロディ、リズム、ことば…それだけでは、まだまだ大ざっぱ。
    細かいピッチ、フレージング、音色、ダイナミクス…。
    「メロディ表現」の中にさえ、フォーカスすべきポイントは無数にあります。
    最初はぼんやりとしか聞こえなくても、「そこに音はある」と信じ、集中して聞く習慣をつけること。
    それを繰り返すと、拾える情報がどんどん増えていきます。

  2. 精度の高い完コピをする
    「完コピ」は、単に歌のハマリや節回しを真似ることではありません。
    オリジナルの魅力を“そのまま再現できる”ところまで、研究すること。
    録音して、チェックして、微調整する。
    この作業が、解像度を一気に引き上げます。

  3. 解像度の高い人にアドバイスを受ける
    音楽のわかる人からのアドバイスで、一気に鮮明に見えることがあります。
    私も、先輩ミュージシャンや現場のディレクターたちから、
    「立ち上がり、もう少しシャープに」
    「他の音色で歌って」
    「ブレスのタイミング変えて」
    そんな詳細な指示を受けながら、自分自身の解像度を上げてきました。
    ただし、説教じみたことを言う人、マウントを取る人には近づかないこと。

この他にも、試せることはたくさんあります。

見える世界が変われば、練習の質が変わる。
練習の質が変われば、結果は必ず変わります。

あなたなりの方法を見出して、ガンガン解像度、上げて行きましょう!

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