スーラ『グランド・ジャレット島の日曜日の午後』

なんにもわからないけど、とにかくアートが好きである。

美術館をぼーっと歩いて、
がしっとハートを鷲づかみにされる作品の前で立ち止まり、
ただ、ため息をつく。

おなじみの筆致を認めて、旧知の友に出会ったような懐かしい気持ちになる。
名前を確かめ、旧友の名前を勘違いしていなかった自分にホッとする。

新しいアーティストや作品に出会って、ドキドキ、落ち着かない気持ちになる。

時には、そのToo much感にうんざりしたり、
ずいぶん有名みたいだけど、わかんないなぁ・・・などと、
批評家めいたことを思ったりする。

そのすべてが私にとって、最高にクールな時間で、
エネルギーとパワーを受け取れる時間なのだ。

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ケーブルTVでスーラの特集をしていた。
『グランド・ジャレット島の日曜日の午後』
記憶する限り、本物は見たことがない。
(近い作品は何点かNY、パリ、またはロンドンあたりで見た気がする・・・)

31才で早世したというスーラ。
色彩も構図も画法も、ため息がでるばかりの完璧さで、
見る人の心を捕らえて放さない画家の1人です。

一筋縄では理解しきれない深さを持ったこの作品の解説や、背景を知って、
また好きになってしまいました。

当時は同世代にしか理解されなかったというけど、
どの時代も結局先駆者は理解されないものなのかもね。
だから勇気を持ってやり抜く力が試される。

妥協なき表現の素晴らしさを教えてくれる一枚です。

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