大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

自己肯定感を高めるためにやるべき、3つのこと。

   

歌はメンタルが9割。
自己肯定感を高めることは、ヴォーカリストにとって、
パフォーマーとして、必要不可欠なことです。

自己肯定感は自己満足とは違います。

今、できなくても、
いつかできると信じられる力が自己肯定感。

自分自身のやっていること、
自分自身の存在に意味や価値を見出せるから、
それを人に届けることに、ミッションすら感じられる。
全エネルギーを集中させることができる。

ある人の持つ自己肯定感は、
その人の実力や、才能や、容姿などと、
比例しているとは限りません。

美人で、歌もうまくて、クリエイターとしての才能もあって、
若い頃から、チャンスに恵まれて・・・と、
どんなに、恵まれていても、
自己肯定感が持てずに苦しむ人もたくさんいます。

一方で、
傍目から見ると、それほど才能に恵まれていると言えない人でも、
強い自己肯定感を武器に、どんどん活躍の場を拡げて行く人もいます。

確固たる自己肯定感を持っているか否かで、
表現者として、パフォーマーとして、
発揮できる力が全然違うのです。

自己肯定感を高めるために、やってみるべきことは3つ。

1.自分の、または自分の歌の、優れたところ、好きなところ、
個性的だなと感じることを100個書き出してみる。

自己肯定感が低い人は、この課題をとんでもなく苦痛に感じるようです。
10個も書けない、という人もいました。
「個性はないが、そこそこ歌える」「へたくそだけど、一応弾き語りができる」、
などと、いちいち一度下げてから上げる、という、
思わず、笑ってしまうような書き方をする人もいました。
歌も、人生も、重要なのは「何にフォーカスするか」。
ネガティブなところにばかり焦点があうクセをあらためるのも修行のうちです。

2.信頼できる人、尊敬する人に、腑に落ちる、ポジティブなコメントを言ってもらう。

ネガティブなコメントでは人は育たない。というのが持論です。
ネガティブなことを言う方が簡単なのです。
そして、自分を大きく見せようと思う人ほど、
他人のネガティブチェックをしたがるものでもあります。
ネガティブチェックばかりする人を信じることは、今すぐやめるべきです。
自分のよいところを的確に見出して、気持ちを上げてくれる。
その上で、腑に落ちるようなアドバイスをくれる人を、
とにかく必死に探してください!
あなたの近くに、必ず、いるはずです。

3. 人の褒め言葉を素直に受け入れる、相づち習慣をつける。

自己肯定感が低いと、他の人の賞賛や、ほめことばが信じられないもの。
「素敵だ」「いいね」などと言われることが、
とんでもなく居心地が悪く感じられ、
「いやいやいや」とはぐらかしたり、
思わず話題をそらそうとしたりしてしまう。
自己肯定感を上げてくれるのは、
やっぱり、まわりの人の評価です。
それを素直に聞き入れられなくて、どうするのか。「ありがとう」「嬉しいです」
褒め言葉を、そんな風に受け入れる習慣をつけるだけで、
ぐっと自分に対する意識が変わって来ます。

「自己肯定感」の壁さえ、ぶっ壊せたら、世界はどかんと広がります。
じっくり取り組んでみようじゃありませんか。

 

 

—————
◆歌う心とカラダに活を入れる2日間。MTLサマースクール2022
リアルとリモート同時開催。
◆公式LINE、はじめました。ご質問やお悩みにもお答えしていきます。
ご登録はこちらから。

 - B面Blog, Life

  関連記事

出会いの数だけ別れがある

音楽はたくさんの出会いをくれます。 音楽はひとりではできないから。 一緒に演奏す …

なんで、「できる」って言っちゃうんですか?

まだ小学生の頃だったか、 おとなたちが屋外で音楽をかけながら、 パーティーをして …

自分自身の心の在処(ありか)を探す

我が家の初代わんこ、デイジーさんの体重はおよそ24キロ。 レトリバーにしては、か …

お利口さんも、お馬鹿ちゃんも・・・行動!行動!行動!

あるとき、突然、心の中に種が芽生える。 こんなことを変えたい。 こんなことを可能 …

「限界ギリギリの定番曲」をいきなり歌う。

練習はルーティンからはじめる、というのは、 どんなスポーツでもおなじではないでし …

「自分らしさ」を見出す3つの方法。

自分らしさや、自分の「売り」を探すとき、 頭の中で、ああでもない、こうでもないと …

「らしさ」の延長にしか、成功はない

歌の道でプロを目指そうと心に決めたのは、たぶん、20才くらいの時。 ピアノもダメ …

陰口を言うなっ!

世の中には陰口を言うのが好きな人というのが、 少なからず存在します。 こうした人 …

変化は必然。

業界のお仕事が長いせいか、 はたまた海外生活を経験したせいなのか、 変化に対する …

「プロ」「アマ」という線引きは、 もうそろそろ卒業したい。

「俺なんか、ただのセミアマだからさー」。 高校時代に、 一緒にバンドをやっていた …