大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「自分の感性をリセットする」

   

一昨日の『The ワークショップ Show』を振り返って、
今日は自分自身のことを少しだけ。

 
公演を決めたのは7月の頭。プロモのフォトを撮った新宿のとあるお店にて。

実験的かつ感動的なイベントにしよう。
来てくれた人に、エンターテインメント以上の何かを与えられるイベントにしよう。。。Takumaと熱くしゃべり倒すこと4時間半。

タイトルの『The ワークショップ Show』が閃いた瞬間から、
全体イメージがくっきり見えました。

 

「いいおとながトラウマと向き合う」というサブタイトルどおり、
今回、Takumaは命がけで自分のトラウマと向き合ったわけですが、

 

実は私自身にも、このイベントの裏テーマがありました。
それは・・・

「自分の感性をリセットする」こと。

 

長年かけて、さまざまな経験をし、さまざまなことを学んできた中で、

 

上から人や物を見るようになっていないか、
決めつけや思い込みはないか、
自分自身を、ひとつの型にはめてしまっていないか、

 

そんな自分自身への問いかけが、いつもあります。

 

人は生きている限り成長し、変化し続けなければいけない。
成長も変化もしなくなったものは、風化するか腐敗するかしか道はない。

そんなのは嫌なのです。

 

しかし・・・

手癖で何かをするな。
予定調和で満足するな。
安心領域にとどまるな。

どんなに心がけてはいても、
経験を積み重ねるということは、挑戦がなくなっていくということ。

 

もう二度と「生まれてはじめて外国に行くこと」も、
「音楽の現場で立ち居振る舞いに迷うこと」も、
「初恋の人と向かい合ってドキドキすること」もできないわけです。

 

年を重ねる、経験を積むことで、自分のブランドをつくりあげてきたし、
さまざまな人にアドバイスをできる立場にもなりました。

そんなポジティブな側面を甘受する一方で、
どこか限界が見える気がして、ふと淋しい気持ちになったりもする。

 

そんな自分をリセットしよう!1から自分を試そう。

今回のイベントは、そんな恐ろしい挑戦でもありました。

 

「なにもかも二人で」も、ライブハウスでのトークショーやセミナーも、
伴奏や弾き語りも、もちろん、朗読劇も、
今だから言えるけど、それはそれは心臓バクバク、
アドレナリンぎんぎん、勇気のいっぱいいることで、
でも、だから、自分自身の自信にもなりました。

 

今回、Takumaには、その独特の感性、無限のエネルギー、熱い熱い魂、
そして、ことばのセンスを通じて、本当にたくさんのものをもらいました。
心から感謝しています。
 
集まってくれたたくさんのお客さんたち。
公演後、口々に「感動した」、「得るものがあった」と語ってくれました。
もっともっと、たくさんのものをお返しできるよう、がんばります。
本当にありがとうございました。

 

私たちの挑戦ははじまったばかりです。

 

IMG_2667

 

 - Life, 夢を叶える

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

「レトリバー2頭分」?

「レトリバー2頭分、離れてお並びください。」 先日、小旅行の際に立ち寄った、 ペ …

好きであることは自分への責任であり、義務である。

「好きなことをみつけて、それを一所懸命やれよ。 好きなことのない人生はつまんねー …

言い切ったもんが勝つ。 そして、言い切れるやつは本気でカッコいい。

「自分を信じる力を才能という」 かのジョン・レノンの名言として、 とある雑誌で紹 …

「気になる人」。

これから有名になろうという人、 活躍する人に共通の資質は、 「気になる人」である …

「シンガー」というキャリアのゴールを描く

プロを目差すシンガーたちには、それぞれのゴールがあります。 ゴールが違えば、歩む …

「なり方」なんて、きっとない。

 「普通の人とおなじことしてたんじゃ、何者にもなれないでしょ」 ボイトレに通って …

ダメな時はダメ。それでいいのだ。

一昨日から、 書いても書いても仕上がらない記事がありまして。 どうやってもアップ …

ウソをつくなら、自分を騙せ!

ウソはダメだとわかっているのに、人は時々ウソをつく。 いや、時々じゃなく、意外に …

「これは私のスタイルじゃないから」

ずいぶん昔のことになります。 とある音楽制作事務所の年末パーティーで、 作詞家だ …

自らの夢想の傍観者でいてはいけない。

「MISUMIちゃんの書くような曲なら、俺、100曲書けるぜ。」 ずいぶん昔のこ …