大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

安心領域から出る

      2015/12/20

「自分の年収は親しい友達10人の年収の平均だ」という説があります。

親しい人というのは、自分にとって、一緒にいて心地いい存在。

説明不要な共通の認識や価値観があって、
常識と感じることの基準が大きくかけ離れているような事は稀です。

友達や家族といった近しい人たちの価値観や行動が、
無意識に自分自身の価値観や行動の基準をつくりあげているわけです。

やがて、この無意識に育まれた価値観や行動が、
自分自身をつくってゆきます。

今の自分に不満があるなら、自分自身を変えたいと思うなら、
まずは人間関係を見直してゆくことも大きな成長のためのステップです。

居心地のいいレベル、居場所を「安心領域」と呼びます。

とりあえず、ここにいれば大丈夫。みんなとおんなじ。
恥もかかないし、無理もしないですむし・・・

そんな居場所は、けして自分自身を成長させてくれません。
みんなでなかよく、一緒にがんばろうの精神は、
時に、単なる傷の舐め合いになりかねません。

同じ価値観から抜け出られないと、何かをはじめたいと思ったときに、
「それは無理」「それは違う」と端から否定され、
足の引っ張り合いになることもしばしばです。

それは、その人たちの基準の中における「無理」であり、
他の基準を持った人たちからすれば、充分可能。
もしくは常識であるかもしれないのです。

また、その場所にいると優越感を感じられる、というのも安心領域です。
自分だけが周りより頭ひとつ前へ出ている、という優越感。
ここで安心してしまったら、絶対に上へはいかれません。

人は人間関係の中で、生き、成長していくもの。

自分自身を変えたければ、
「そんなのは無理」という人たちから離れ、
それを可能にしている人たちと付き合うべきです。

はじめは一所懸命背伸びしなければいけないかもしれません。
馴染めなくて、辛い思いもするでしょう。
すんなり受け入れてもらえないことも、もちろんあるでしょう。

でも、今の安心領域から出なかったら、何も変わらない。
なにも変えられない。

一歩前へ踏み出せば、世界が大きく開けることに気づくはずです。

 - Life

  関連記事

「変」なのか?才能なのか?

先日、とある会社にお勤めの、 才能あふれる、知的な若者とごはんしていた時のこと。 …

「そうか、映像にもグルーヴがあるんだ。」

広告代理店の映像&音楽プロデューサーの下で、 音楽選曲のお仕事をさせてもらってい …

起きて見る夢 vs. 寝て見る夢

常日頃、道に迷う若者たちに問いかけていること。 「ぜんぶ可能だったら、なにがした …

落ちるときにはとことん落ちる

身も心も、奈落の底まで落ちるような感覚を経験したことのないという人は、 世の中に …

「ブログの投稿は終了したのですか?」

「ブログの投稿は終了したのですか?」 というお問い合わせをいただきました。 &n …

「表現したい」という欲求は、 それが可能な人にのみ与えられるエネルギー。

「クリエイティビティの源は何ですか?」と聞いたら、 「リビドーですよ」と答えたア …

「変わってる」って、なんだよ?

自分は何に、どんなことに、反応する体質なのか。 自分のアンテナは何に反応し、どん …

「わかることばで教えてください!」

音楽業界に長くいるほど、 どこまでが専門用語で、どこからが一般のことばか、 これ …

「お前は一体、どんな行動をして、今の状況を気に入らないと言っているんだ?」

週末なので、インサイドストーリー的お話を。 生まれて初めての音楽の仕事は、音楽学 …

「腐ったリンゴ」を手に入れる/『腐ったリンゴ』

こんな人と付き合った方が得じゃないか? もっと、こんな音楽をやった方がいいんじゃ …