大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

限りなく「百発百中」を目差す

   

プロとアマチュアの圧倒的な違いは、
そのパフォーマンスに対する信頼度です。

人間のカラダは毎日微妙にコンディションが違います。

筋肉の状態も、カラダのバランスも、体調も、気分も、
刻一刻と変化する自分自身と向き合って、
毎日、同じ的に、同じスピードで、同じ角度から球を命中させる。

つまり、どんなときも最低限の結果を出せるようにするのがプロ。

今日は声の調子が、とか、
なんだか体調が、とか、昨日寝不足で・・・とか、

言い訳はだれだって、いつだって、いくらでも思いつくものですが、

「今日はラの音がちゃんと揺れないように出せるかしら?」
「今日はビブラートがいい感じでかかるかな?」

そんな不安な状態では、いいパフォーマンスはできません。

まして、仕事の現場に、「今日は大丈夫かな?」なんて思うシンガーは誘いません。

「時々信じられないくらいいいパフォーマンスするんだけど、
酷い時はシロウト以下」なんて人をセンターに据えるのはリスクが高すぎます。
(そういう人、本当にいるんですが・・・)

いつでも、最低限の仕事ができる。
その最低限が、だれよりも優れている。

そんな、信頼感できるパフォーマーを目指したいものです。

 

 

 

 

 

 - 未分類

  関連記事

no image
「仕事に困らないミュージシャン」の3つの特性

仕事がなくなると、景気だの、時代だのと世の中のせいにしたがるのは、 ミュージシャ …

いわゆる「男性のモテ声」の特徴

「婚活に役立つ声の出し方を教えてください!」 そんな声をいただきました。 ご相談 …

no image
「おかあさん声」の主は・・・

昨日、近くのストアにお買い物に行ったときのとこです。 商品に見入る私の横で、親子 …

no image
変声期

昨日は12~16才の男の子ばかり、8名のボイトレを担当しました。 17才くらいか …

no image
自分の耳は自分で磨く

歌えないから聞こえないのか? 聞こえないから歌えないのか? ニワトリと卵のような …

no image
ノドだけ労わりゃいいってもんじゃないので。

秋はスケジュールの動くときです。 勝負をかける大きなイベントを秋に持ってくるアー …

本番に強くなるマジックワード!?

「あんなにリハーサルうまく行ったのに・・・」 「どうして本番になると、いつもボロ …

no image
「点ではなく面で考える」

最近、心密かに想いを寄せている佐藤オオキさん。 昨年、オオキさんが出演していた …

肉体は変化する

ずいぶん前のことになります。 クラプトンのコンサートのチケットがあるからと、 友 …

no image
話す発声と歌う発声?

「話す発声と歌う発声って違うんですよね?」 よく耳にする、不思議な疑問文です。 …