言い訳のない歌を歌う~Singer’s Tips #24~
「今日はちょっと調子悪くて」
「最近ちょっと歌えてなかったから」
「自分、まだまだなんですけど」
歌を聴かせてもらうと、
こちらがまだ何も言わないうちから、
展開される言い訳のバリエーションには、
すごいものがあります。
言い訳をすることで、
気まずさを回避したいのか、
「あんまり厳しいこと、言わないでね」
という思いを示したいのか。
気持ちはわからなくもないですが、
ここは、ぐっとこらえることが肝要です。
言い訳は習慣になるからです。
歌は一期一会。
その刹那、出せない力は、ないも同然。
逆に言えば、その瞬間に出せる力が実力です。
一瞬一瞬に集中して、
いつでも、その時のベストを歌う。
少なくとも、そう決める。
この覚悟を身につけない限り、
絶好調な日も、
充分練習できた日も、
自分に満足できる日も、永遠にやってきません。
言い訳したい気持ちは家に持ち帰る。
あぁ、まだまだだなと反省し、
粛々と修行に励む。
本物の実力は、
覚悟の中に生まれるもの。
後戻りもやり直しもきかないのが、
歌であり、人生というものですよね。
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