大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

発声のためのベスト・バランス

   

マジカルトレーニングラボの初回カウンセリングでは、
音楽経歴とともに、必ず運動経歴を聞いています。

発声は運動。

スポーツの経験がある人は、神経系が発達していて、
カラダの細部とのコネクションがうまくいきやすいものです。
運動能力の高い人ほど早く、
発声に必要な筋肉と繋がる感覚を得ることができます。

発声のときの基本的なフォームを教える時も、
その人の得意なスポーツを例に取ると、即座に「なるほど」となる。

例えば、テニスなら、レシーブをするために構えている状態。
野球なら、バッターボックスに入ったときの状態、
または盗塁を決めようと、バランスを取っているときの状態。
武道なら、相手の隙をうかがいながら、
どこから攻められても大丈夫なようにカラダを柔軟にしている時の状態。

つまり、攻撃の動作に移ろうとしてカラダに力が入りがちな状態より、
相手の攻撃に反応しようとしている時の状態がバッチリなのです。

このときカラダは外部からの刺激に対し、過不足なく反応できる状態にあります。

軸が整い、重心がカラダのど真ん中、丹田に集まり、
全身の筋肉は次の動作に即座にうつるためにリラックスしています。
カラダ全体が刺激に対してオープンになっている状態といえます。
これが、発声にとってもベスト・バランスなのです。

なぜなら・・・

声を出すということは、「反応」することだからです。

自分の感情や感覚に反応する。
相手から投げられたことばに反応する。
音楽に反応する。

カラダがオープンになっていれば、
あらゆる刺激に即座に反応することができます。
同時に、必要な筋肉だけが過不足なく力を発揮することで、
最大のパフォーマンスが可能になります。

スポーツのわかる人なら、今の話をするだけで、
「いい声を出そう」と身構えてしまっている状態が、
実はカラダを硬くしているということに気がつきます。
次の瞬間にカラダの力抜け、発声に最適なバランスが整うのです。

カラダを使ってやることは、なんでも同じなんですね。

12953873_s

 - 未分類

  関連記事

no image
「自分の声は変えられますか?」

「自分の声は変えられますか?」 異業種交流会のような場で、 名刺を出して、私の仕 …

「あきらめない」というチカラ

年越しに寄せて。 今年、私が学んだ一番大切なこと。 それは、「あきらめない」とい …

ミュージシャンに向いている人って?

「ミュージシャンに向いている人ってどんな人ですか?」 そんな質問を時々受けると、 …

no image
“I know what I’m doing”

「今の、どうでした?できてませんでした?」 そんな質問を繰り返す子に限って、レッ …

no image
ことはじめは手帳と日記を書くことから

遅ればせながら、新年おめでとうございます。 ことはじめは1年の目標、ゴール、おお …

雑念チェーンをぶった切る!

練習や課題に集中できないとき、どうしていますか? 凡人には雑念がつきものです。 …

no image
夢のチカラ

「こんなことができたらいいな。」 「こんな風になれたらいいな。。」 毎日のように …

あなたの呼吸、大丈夫ですか?

最近、息切れがする。 話をしてても、途中で、息苦しくなる。 年かなぁ・・・ そん …

no image
話す発声と歌う発声?

「話す発声と歌う発声って違うんですよね?」 よく耳にする、不思議な疑問文です。 …

no image
絶対的なクオリティしか口コミは起こせない

最近フリーで仕事をしたいという人が増えているようです。 時間に縛られない。 好き …