自分のチェック機構を磨け!
「ちゃんと練習したんですけどね・・・」
ちっとも上達していないことを指摘されて、
時々、こんな言い訳をする生徒がいて、ビックリします。
変化していない自分に気づかない。
自分の歌をちゃんと聴けていないってことを暴露しているようなもの。
これでは何十時間練習しても同じです。
そういうのは練習じゃなくって、単なる時間の無駄と言います。
同じ身が入らない、上達しない練習なら、
カラオケ屋さんで友達と楽しく歌っている方がよほどいい。
送り手になりたい人、結果を出したい人の時間の使い方とは思えません。
イメージ力を磨いた次は、
自分のチェック機構を磨くことが急務です。
1.ピアノを弾きながら、ゆっくりメロディを確認する。
2.音がしっかりと取れるようになるまで、ことばを取っ払って、
ラララでメロディだけを練習する
3.歌詞を朗読して、発音しにくい音がないか、
わからないことばがないかをチェックする
4.自分の歌を録音してチェックする。
5.なぜカッコ悪いのか、なぜうまく歌えないのか、どこがよくないのか、
徹底的に分析、修正、練習する
この1~5を必要に応じて繰り返す。
初歩段階の上達にはこれしかありません。
この中で最も大切なのは5.です。
自分の歌をチェック、分析する能力。
この力をいかに磨いていくかが、今後の上達の大きなカギになります。
はじめはどこがいいのか、悪いのか、よくないのかわからなくても、
悩みながら取り組むうちに必ず見えてきます。
こんな地道な、ある意味つらい作業に、没頭できる、
夢中になれる子は必ず伸びるんですよね。
徹底的にチェックしすぎて歌詞の見えなくなった歌詞カード。
わかるほどに、できない自分に愕然とします。
関連記事
-
-
問題意識とスリルが「学び」のカギ
人の話を素直に聞く、言われたことを一所懸命やる、ということは、 人にものを教わる …
-
-
変声期
昨日は12~16才の男の子ばかり、8名のボイトレを担当しました。 17才くらいか …
-
-
ぶっ壊すことを恐れない。
CMの作詞のお仕事を依頼されたときのことです。 某大企業のCMの歌詞を書かせてい …
-
-
歌の試験の採点基準って?
学校のようなところで教えていると、試験というものがつきものです。 いわゆる前期試 …
-
-
脱・質問マニア〜自分の頭で考える!〜
「私、どんな歌、歌ったらいいですかね?」 「練習すればもっと声って出るようになる …
-
-
“I know what I’m doing”
「今の、どうでした?できてませんでした?」 そんな質問を繰り返す子に限って、レッ …
-
-
声の印象を変える?
声は人の印象を決める上で、とても大切な役割をしています。 ある研究によれば、人は …
-
-
言い訳のない歌を歌う~Singer’s Tips #24~
「今日はちょっと調子悪くて」 「最近ちょっと歌えてなかったから」 「自分、まだま …
-
-
「運」を手に入れる方法
「どんなに才能があっても、どんなに努力しても、運がないヤツは成功できない」 そん …
-
-
プロフェッショナルには「覚悟」がある
高校時代から、たくさんの音楽仲間にめぐまれました。 みんな音楽が大好きで、 寝て …
- PREV
- 上達のキーワードは「イメージ力」
- NEXT
- 自分の耳は自分で磨く

