「からだレベル」でグルーブを感じる
8ビートは4分の4拍子の8分音符が8つで、16ビートはその倍で・・・
アクセントは2,4で・・・
リズムをちゃんと取るにはメトロノームにあわせて・・・
そんな風に左脳を使わなくっちゃ、リズムって感じられないものでしょうか?
もちろん、プロの現場では、クリックに合わせて演奏するシーンもたくさんあるので、
そんなトレーニングも必要です。
でも、それは、あくまでも、リズムトレーニングの一部。
リズムやビートは、もっともっとプリミティブなものです。
心臓の鼓動。
動物たちの足音。
赤ちゃんの寝息。
本能に組み込まれているのです。
大切なことは、カラダを解放すること。全身で感じること。
そんな、「生きるためのグルーブ」がやがて、ビートを刻み、リズムになるのです。
凝り固まったカラダでは、本来のグルーブは感じられません。
アマチュア時代、「リズム感がない」と烙印を押され、
悩みに悩んだ末に、ジャズダンス・スタジオの門を叩きました。
柔軟体操やリズムウォークを繰り返し、
運動音痴の私には絶望的とも言える振り付けに、
毎週、見よう見まねで必死について行っているうちに、
ふと、グルーブがカラダで理解できた瞬間がありました。
インストラクターのカウントに合わせて、腕をぐい〜んと伸ばした瞬間。
次の動作の構え、プリパレーションの姿勢を取った瞬間。
腰を左右に振りながら歩いた瞬間。
それまで、ただ漠然としかわからなかった「グルーブ」というものが、
ふ〜っとカラダレベルで理解できたのです。
その、グルーブに身をまかせた時の快感。
一度感じたら、いつでもその快感を求めてしまう類の、
けして去らない感覚です。
ビートやリズムを頭で考える前に、まずは全身でグルーブを感じましょう。
難しいことはなにもありません。
音楽に合わせて歩くこと。
カラダを揺らすこと。
手を伸ばしたり、腰を振ったり、ルールはありません。
ただ感じればいいのです。
音楽は「悩むもの」や「がんばるもの」じゃなくって、
全身で「感じるもの」。「楽しむもの」。
からだレベルでグルーブを理解できたら、
ビートやリズムを学ぶことがビックリするほど簡単に感じられるようになりますよ。
関連記事
-
-
ショービジネスの世界で生きるということ
昨夜はレッスンを受け持っているアーティストのライブに行ってきました。 初めての大 …
-
-
絶対的なクオリティしか口コミは起こせない
最近フリーで仕事をしたいという人が増えているようです。 時間に縛られない。 好き …
-
-
絶対上達する究極の練習方法
「楽器を上達したいなら、録音するのがmust」ということは、 こちらでもずいぶん …
-
-
「仕事に困らないミュージシャン」の3つの特性
仕事がなくなると、景気だの、時代だのと世の中のせいにしたがるのは、 ミュージシャ …
-
-
芸事や勉強を長続きさせる秘訣
芸事や勉強は恋愛と同じです。 どんなに,「ためになるから」、「将来、役に立つから …
-
-
雑念チェーンをぶった切る!
練習や課題に集中できないとき、どうしていますか? 凡人には雑念がつきものです。 …
-
-
上達のキーワードは「イメージ力」
歌は、誰かに教われば上達するというものではありません。 もし、有能なトレーナーに …
-
-
「こんちくしょうっ!」はチャンスの証
結果が出せない、大きな失敗をした、 彼氏(彼女)にふられた、人に認められない、陰 …
-
-
結果を出すことの意味
音楽の仕事をはじめて、徹底的にたたき込まれたのは、 「この業界、努力賞はないから …
-
-
ミュージシャンに向いている人って?
「ミュージシャンに向いている人ってどんな人ですか?」 そんな質問を時々受けると、 …
- PREV
- 先人たちの名演に学ぶ
- NEXT
- 「一生うまくならない人」