大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「お前よぉ、いい気になれよ」

   

かつてツアーのお仕事をした男性タレントのアンディーさん(仮名)が、
打ち上げの席で、こんなことを言っていました。

「めっちゃ忙しくなって、テレビにバンバン出だした頃にね、
トムさん(超有名芸能人の名前・仮名)にこう言われたね。
『アンディー、お前よぉ、いい気になれよ。
いいか?いい気になれる時に、思いっきりいい気になっとけよ。』ってさ。
やっぱり大物は違うわけよ。。」

何十年も前の話ですが、今でも、そのことばを鮮明に思い出します。

普通なら逆です。
「いい気になるなよ」です。

でもね、いい気にならなくちゃ見えない世界がある。
いい気になって、ホントにホントにいい気にならないと、
けして経験できないことって、たくさんあると思うのです。

「いい気になって、落ちぶれて、人に笑われたら・・・」
なんて、こざかしいこと考えていたら、絶対に大物になんかなれない。

いい気になって何が悪い?
こちとら、有名税たんまり払ってるんだ。
落ちぶれて、笑われたら、その時はその時だって、腹くくってんだ。。

そんな一流の覚悟が見えるようなことばです。

カッコいいなぁ。。。

どんな時も潔く。
思いっきり振り切って生きていくのが、やっぱり理想だと。
ついつい思ってしまうのは、パフォーマーの性でしょうか。

 

 - 未分類

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

no image
孤独を怖れず、自分自身と向き合う。

あっという間に4月。 音大の新学期が始まりました。 キラキラと目を輝かせている新 …

no image
ノドだけ労わりゃいいってもんじゃないので。

秋はスケジュールの動くときです。 勝負をかける大きなイベントを秋に持ってくるアー …

no image
「知は力」・・・発声の科学を学ぶ意味

歌の上達の一番の早道は、 なんといっても優れた歌い手を徹底的に研究し、真似てみる …

no image
「妥協点」と「落としどころ」は決定的に違う

複数の人とクリエイティブな作業をしていると、 必ず、意見が分かれるときがあります …

no image
1年前の、1年後の自分との距離感。

1年という時間はあきれるほど速く流れて行きます。 その速度は生きた年月に比例して …

no image
好きになれないなら、理解しようと努める

「そんな、しょーもない曲ばかり聴いているから、歌がうまくならないんだ!」 ある先 …

no image
「点ではなく面で考える」

最近、心密かに想いを寄せている佐藤オオキさん。 昨年、オオキさんが出演していた …

風邪のサインを見逃すな!

以前、『風邪をひいたら歌っちゃだめなんです』 という記事に書いたように、 レッス …

no image
Obsession〜頭にこびりついて離れないもの〜

プロとアマチュアの分岐点はどこにあるんでしょう? 何かが好きで、夢中になることは …

no image
ショービジネスの世界で生きるということ

昨夜はレッスンを受け持っているアーティストのライブに行ってきました。 初めての大 …