解剖学の本から『笑筋』が消える日?
うまく笑えない子が増えている。
「にっこり笑って」と言われて、前歯をきらりと見せられる子が
とっても少ないのだ。
話していても前歯が見えない。
当然、発声をやっても、カツゼツをやっても、
歯は唇にふたをされたままだ。
自然に笑っているときは、ちゃんと前歯が見えているのに、
なぜ、会話している時、笑顔を作ろうと思った時に、笑顔になれないのだろう・・・?
私の推論はこう。
笑顔を確かめ合いながら、会話する機会が減っているから。
相手の表情から、感情を読み取る機会が減っているから。
もっと言えば、会話の機会そのものが減っているから。。。
かつては、にこやかに話せないと、感じ悪いと言われたものだけど、
最近は基準が少々違う。
感じ悪いのは「メールに絵文字が入ってないから。。」
前歯の矯正で小学校時代から何年も矯正具をはめさせられているという子も、
例外なく、笑う筋肉が衰えている。
ある程度の年齢になれば2年くらいで終わるものだが、
子どもの頃からの治療では矯正具とともに何年も過ごさなくてはならないという。
中には6年以上過ごさなくてはならない子もいるとか。
矯正具を人に見られたくない、または、矯正具をして笑うと引っかかって痛い、
などの理由で顔の筋肉が退化してしまって、うまく笑えない。
もちろん、昭和の子どもにも矯正している子はいたのだけど、
最近の子ども方が矯正している確率が上がっている気がする。
歯並びで何年も悩んだ私にとっては、
親の意識が高いことや、金銭的に余裕があることは、
とてもうらやましいことではあるのだけど。
もちろん、矯正が終わってからしっかり鍛えればいいのだけど、
そういう意識さえ持てなければずっと筋肉は衰えたままだ。
前歯の見えない発声のサウンドは暗い。こもる。
必要以上に鼻にかかる。
まさに最近の子の声の特徴にドンズバなのだ。
時代を否定するつもりはないけど、
こうやって、どんどんからだから筋肉がいらなくなっていくのかなぁ。
笑筋、頬骨筋・・・
笑顔を作るのに必要な筋肉たちが解剖学の本から消える日が、
いつか来るのかしら・・・
日本の明日を憂う今日この頃です。
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