「無理」って言うな!
2017/05/31
「限界」は自分が設定するもの。
これが、かれこれ、半世紀ほど人間をやってきて、
私がたどりついた結論です。
いやいや。
「心の底から信じれば、どんなことでも現実化する」、
なんて、ニューエイジ的な考え方を、
闇雲に信じているわけではありません。
どんなに思い込んだって、念じたって、
無理なものは無理。
それは「限界」ではなく、
自分にとっての「夢想」でしかありません。
しかし、自らが望んで歩んでいるはずの道の上で、
早々に「限界」を設定するのは、
怠惰以外のなにものでもないのではないか?
キーが高すぎて歌えない。
歌詞なんか覚えられない。
そんなリズム、血にない。
日本人なんだから、英語を完璧に発音なんかできない。
今さら耳なんか鍛えられるわけがない。
・・・etc.etc….
「無理」と言ってしまえば、なんだって「無理」。
それ以上の努力も、工夫も、研究も、
すべて放棄して、
自分を哀れんだり、嫌いになったりする、
そのくせ、ちょっとほっとしたりするための、
魔法のことばです。
努力は、いつだって、「限界」の先にあります。
ことばを変えれば、
「限界」と感じるまでは、
ただ普通に、好きだから、やりたいから、
やっているだけなのかもしれません。
だから、壁にぶち当たったときに、
初めて自分という人間が試される。
いくつもの壁を越えたものだけが、
道を究めることができる。
「無理」とその先の努力を回避するなら、
何をやっても、結局、
ひとつのことを極められないヤツで終わるのです。
反対に、「絶対にやる」と決意すれば、
できる方法を考える、
できるまで食らいつく、
一緒にやってくれる人を見つける・・・などなど、
やれることはいくらでもあるはずです。
「無理」と感じたときこそがチャンス。
その壁を越えたときこそ、
その他大勢の人たちとは、ひと味もふた味も違う世界が見られる。
そう信じて、今日も「無理」を飲み込み、
進ムノデス。
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