大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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80sを語ったっていいと思う

   

少し前、学生に「最近どんなの聞いてるの?」と質問したら、
「僕、結構古い音楽が好きで」と言います。

おお、なかなか話せそうなこと言うじゃないのと嬉しくなって、
「例えば、どんなの?」と聞くと、
「Oasisとか好きなんですよ」と言われて、
思わず、「あぁ、そっかぁ、、、Oasis、古い音楽って感じなのね。」
と反応すると、

空気の読める彼は、
「あ、もっと古いのも好きです。マイケル・ジャクソンとかも」と、
思いきり寄せてくれて、
生徒にそんな風に気を使わせちゃった自分に苦笑しました。

そして、内心、
「いやいや。マイケルも、そんなに古いってほどじゃないだろ!」
と突っ込んだのでした。

「おれ、ビートルズの日本公演行ったんだよね」
「僕はZEP、行きましたよ〜」
「俺はJumping Jack、新譜で聞いたね」・・・などなどと、
ロックな武勲を自慢する諸先輩方の多くが、

80年代を「ロック不毛の時代」とみなしているからか、
80年代の音楽が話題に上ることが極端に少ない環境で音楽をしてきたせいで、
私自身も長いこと80年代サウンドを聴いていなかったわけですが、

先日、トム・クルーズ主演の、
いかにも80sなキラッキラの青春映画を見ていたら、
やたらと懐かしい、
これまたキラッキラのサウンドの音楽がいっぱい流れていて、
あぁ、やっぱりあたし、80s嫌いじゃないわと、
こっそり再確認して、嬉しくなったのでした。

時代の音ってやっぱりあります。
その時代に生きた人にしかわからない、
青春の香りというか、最先端の感覚というか。

おとなになると、そんなアンテナがだんだん効かなくなる。
自分の知っている青春と、ついつい比べちゃう。

二度と10代20代の頃のような感性で、
新しい音楽を聴くことはできないのだと思うと、
淋しい気持ちにもなりますが。
それが青春のサウンドっていうものなのでしょう。

ベンチャーズとかショッキングブルーとかを、
「カッコいいよね」などと聞いている(我が家の)おとなに、
「いやー、無理ぃ〜、古くさい」などというと、
「わかってねぇな」と言われて、
「わかるかいっ!」と突っ込んでは肩をすくめるわけですが、

あぁ、きっと、私も、
若者たちが心の中で肩をすくめるようなことを、
いっぱい言っちゃってるに違いないと反省しては、

それが、時代というものだから、仕方ないんだわ、
と、自分に言い訳したりしています。

あなたの青春のサウンドは、なんですか?

 

 

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