大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「そこまでやる?」がオーラになる。

      2016/03/15

「そこまでやらなくても・・・」

思わず、そんな風に言いたくなるほど、こだわりの強い人がいます。

 

例えば、人前に立つ仕事をする人ならば・・・
どんなに小さなお仕事でも一切手を抜かない。
仕事の準備が万端なのは当然。
服装や立ち方、見せ方にまで徹底的にこだわる。
さらに、ダイエット、エステ、ヘアメイクまで、
お金と時間をふんだんにかけて準備する人。

例えば、作曲家なら・・・
締め切りの期日までに曲を作るのは当然。
誰が聞いても、一瞬ハッとするような曲作りにこだわる。
デモの段階というのに、ほぼフルにアレンジまでして、
すでに完成された曲のようなクオリティに仕上げてしまう人。

例えば、学生なら・・・
与えられた課題を、提出日や発表日までにクリアするのは当然。
誰よりも徹底的に研究し、学び、答えを追求する。
時に、教える側までをも唸らせるほど、自らを高めてしまう人。

「普通、そこまでやらないよ。」

「真面目なんだね」

ごく普通の人たちは、そんなこだわりの強い人たちを、
嘲笑したり、また感心したりするものです。

そうして、自分たちは「こんなもんでいいか」という領域で、
毎日をこなしていく。

当然、「そこまでやる」人たちと、
「こんなもんでいいか」という人たちのやることにはギャップが生まれます。

そのギャップが、自信というオーラになって、受け手を圧倒するのです。

普通の人と同じことをしていたのでは、普通の人と違うところには行かれません。

違うところを目差すなら、
「そこまでやるの?」と嘲られることが誇り。

ぶれることなく、流されることなく、しつこく、しつこく、こだわって行くのです。

17236205_s

 - The プロフェッショナル, 「イマイチ」脱却!練習法&学習法

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

「ライブの時、自分の声が全然聞こえないんですけど・・・」

「MISUMIさ〜ん。ライブの時、自分の声が全然聞こえなくて、 音痴だ、がなって …

「あなた、ジャズを勉強したこと、あるの?」

ニューヨークにある音楽学校、マンハッタンスクールオブミュージックの、 奨学金試験 …

ヴォイストレーナーという仕事

自分にできないことは教えられない。 いろいろな考え方があるでしょうが、 私は、歌 …

外しちゃいけないフレーズがあるから「ポップ」なんだ。

10年ほど前のこと。 英語教材のレコーディングで、 外国人のシンガーたちの通訳件 …

慣れたらあかん!

「習うより慣れろ」ということわざがあります。 意味は、 「人や本から教わるよりも …

鍵盤楽器を買おう!

ボーカリストで、楽器をほとんど弾けないという人は多いと思います。 楽器が弾けない …

「知ってる」だけで「わかった気」にならない。

「知識欲」こそが「学び」の基本。 「知りたい!」という気持ちが湧かなければ、 あ …

「心」じゃなくって、「耳」で聞くのだよ。

こんなことを書くと、また誤解されそうですが・・・ 音楽ファンや愛好家はともかく、 …

「情報」との関係性を見極める

学校で音楽や歌を学ぶ一番のメリットは、プロフェッショナルの先生方に、 そのノウハ …

間違えるなら大胆に間違える。

ここ数日、あまり慣れないことに取り組んでいます。 慣れないことに取り組んでいると …