大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

努力の前に、センスを磨く!

   

なかなかに、いや、マジで、死ぬかと思うほど、いや、鬱になりかけたほど、ハードな日々でしたが、新刊の発売日が、今度こそ、今度こそ、7月31日に決まりました!

そして、Amazonに本の表紙や、説明文もアップされてて…。
じーんと感無量になったり、なんか、怖くなって泣けてきたりしています。

特別な思いと、特別なくふうが山ほど詰まった、私にとって、文字通り命がけでつくった本です。

しばし、本のことを熱く語る日々になるかと思いますが、
すっごい重要なことしか言わないんで。
ぜひ。

 


 

一口に歌と言っても、その中には、ものすごくたくさんの要素があります。

私は心底オタクなんで、音楽学校で教えはじめた当初は、マンツーマンのレッスンになると、1レッスンで8小節も進まないことがしばしばで、生徒たちに怖れられていました。

学生だからと妥協しない。プロのレコーディングで通用する歌を歌って欲しい。

そんな思いがものすごく強かったので、フォームや呼吸から、ピッチ、リズム、カツゼツなど、極々初歩的な歌の初歩から、フレージングや、グルーヴなど、中級以上のレベルのことまで、あるレベルに達しないと何度でも、止めては説明し、歌ってみせて、また歌わせる、という、1000本レシーブのようなレッスンを展開していました。

これ、確実に、めちゃくちゃうまくなるんですけど、まぁ、進みません。
1コーラス歌うのに、何週間もかかる見当です。
そんなレッスンを苦痛と感じていた生徒も、少なからずいるでしょう。
昭和のたたき上げミュージシャンとしては、それこそが真剣に音楽と向き合うスタンスだろうと思ってきました。

しかしです。
一方で、私、「ギター大好き」を公言しているくせに、
1曲まるまる弾ける曲って、口ほどにもなさ過ぎて穴があったら入りたいくらい、ない。
イントロと、代表的なフレーズだけ弾けたら、それで満足。
バッキングちょこっと弾けたら、それで弾けてる気分。

でね。
ジェフ夫さんのようにちゃんと弾ける人に、ちゃんと習うと、
その「ちょこっと」だけでも、すんごいカッコよく弾く要素が詰まってて、
気合を入れて1曲練習してみると、あら、明らかに昔より上達している!

大事なのは練習量の前に、センスを研ぎ澄ますことなのだと、
自らの体験で学びました。

そんな自分の経験を「ちょいトレ!」としてメソッド化したのが今回の本。

ちょっとだけやってみる。
センスが磨かれる。
オモシロいから、繰り返す。
知らず知らず、歌がぐんぐんうまくなる。

これを実現するために、
101の課題曲に、101のちょいトレ!、
譜面が読めない人でもわかりやすい図版、

エッセイ、基礎からわかる歌い方のコツ…書いて書いて書きまくりました。
そして極めつき、動画を80本撮り下ろしました。
動画編集も自分でやりました。

「そこまでやる?と言われるまでやる」が信条の私でさえ、
「さすがに、やりすぎちゃう?」と思ってしまうほど、やりきりました。
こんなアホな本、他にありません。絶対の絶対にです。
私も、もう2度と書きません。いや、書けません。

電子書籍先行発売ですが、まずはこの本、電子版のご予約を一定数いただくことが勝負の鍵を握ると、言われています。

どうか、なにとぞ、ワンポチを。
心からお願いいたします。

電子書籍を買ったことがないという方も、この機会に、Kindleアプリを入れていただくと、そのままスムースに動画が見られて、ほんっとに楽しんでいただけるはず。
そんなわけで、こちらに『Kindleで書籍をゲットする手順』を心をこめてまとめました。

 



語りたいことが山ほどある、この本。
また続きを書きますね。

いつもありがとうございます!

 - Information, 歌を極める

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