歌の才能。
はじめてトレーナーのお仕事をしてから、
かれこれ20年。
下は小学生から、上は70代、80代の方たちまで。
日本全国津々浦々、
いや、国外に住んでいる人たちもいます。
アーティスト、タレント、育成機関のタマゴたち、
声優、俳優、学生、アナウンサー、DJ、ダンサー、
その他、実にさまざまなお仕事をしている人たち。。。
それはそれは、本当に、
ありとあらゆる方たちのレッスンをさせてもらってきました。
こうして、たくさんの人たちのレッスンをしていると、
「歌の才能ってなんだろう」と、
時折、じっと考えます。
超絶技巧で正確無比、
4オクターブ、5オクターブの音域を持つことか。
いや。
ピッチもリズムも、
怪しいんだけど、
「ぐっとくる歌」というのだってある。
箱鳴りのするような豊かな声や、
ガツンと胸に突き刺さる声は、
もちろん素晴らしいけど、
耳を凝らさないと聞こえてこないような、
はかない声に心をつかまれる時もある。
何でも歌いこなせる人がいて、
これしかダメって言う人がいて、
すっごい表現力のある人がいて、
棒読みみたいな人もいて、
それでも、
「あぁ、いいな」って、
誰かの心をとらえられたら、
歌としては、それで成立しているわけで。
いい声の人。
ユニークな声の人。
作曲や作詞の才能がある人。
バツグンに存在感のある人。
誰もが振り返るような容姿の人。
それもこれも、ぜんぶひっくるめて、
「才能」と呼ばれたりもする・・・。
でも、です。
最近、
歌の才能って、感性、集中力、そしてエネルギー。
この3つなのだなと、
ハッキリと感じるようになりました。
音楽そのものはもちろん、
自分を取り囲むすべての感情や環境を、
全身で感じ取れる感性を持ち、
そのすべてを
ある瞬間にどーっと集中して、
歌として表現できる、
エネルギーの爆発力を持つ人。
音楽性とか、声質とか、テクニックとか、
すべて越えて、
そんな人たちが「感動」を作り出すのですね。
だから、
好きなことを、集中して、ただただ一所懸命やる。
そうやって、どんどん周波数をあげて、
エネルギー量を増やす。
そうすれば誰だって、
才能を、きっともっと磨ける。
育てられる。
少なくとも私はそう信じています。
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