大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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「適性がない」とか言うな!

   

運転免許を取るときに、
適性検査というのを受けました。

言いたかないけど、ずいぶん昔のことなので、
今でもやっているのかどうかは定かではありませんが。
あれほど謎に感じたテストはありません。

適正がなかったら、免許をくれないというわけじゃない。

向いてない人は注意しなさいとか、
適性がある人は過信するなとか、
そんな理由でテストされるのだったと思うけど。
まぁ、そもそも「適性検査」って名前が気に入らない。

もちろん、なんかしら必要があるからやることなんでしょうが、
そして、それだけ車の運転って、
リスクも責任もあることだってわかっちゃいますが、

これからがんばって運転して、うまくなろうってのに、
そもそもの適性があるとか、ないとか、
勝手に決めていただきたくない。
あくまでも私見ですが。

 

テストの説明を受けながら、
これって「美人顔の条件」ってのと同じだよな、
と考えていました。

「美人顔の条件」は、
ティーンエイジャーの頃読んでいたとある女性誌に載っていた記事。
コメカミからコメカミまでの長さと、
額のトップから顎先までの長さの比率がどうだとか、
鼻の長さと鼻から下の長さの比率がどうだとか、
唇の上下の厚みとがどうだとか・・・

解説と共に、美人モデルの顔にいろんな線と数字が書き込まれていて、
こっそり定規を持ち出してあちこち計っては、
ため息をついた女子も多いはず。

今の時代にあんな記事出したら、
不買運動が起きそうなくらいボコボコに叩かれていたに違いありません。

美人じゃないって言われたら、
鏡を見るのが嫌になる。
自信がなくなって、人に会うのも恐くなる。
どんどんかまわなくなって、どんどん自信がなくなる。

運転の適性がないねって言われたら、
運転するのが恐くなる。
向いてない、事故るかも、気を付けなきゃと、
力がやたら入って、
むしろ標識見落としたり、
馬鹿みたいにノロノロ運転になったり、
車線変更できなかったりと、
世間の迷惑になる運転手になりかねない。

それなら適性テストを教習所に入る前にやって、
キミには免許あげないよ、
って言われる方がきっぱりしてるでしょ?

何ヶ月も教習所通って、
免許くれる直前にやるのは、なんだかなぁと。

適性ってのは、どのくらい好きか、
どのくらい取り組めるか、
どのくらい続けられるかに尽きます。

取り組むから、続けるから、
運転だってうまくなる。
磨かれて美人になる。

骨身をけずって、一所懸命やり続けられることは、
やっぱり向いていること。

どんなに「適性がある」と言われる人より、
真面目に着実にがんばる人、続けられる人の方が、
圧倒的に上達する。その道を究めていけるんです。

楽器も歌も、ぜ〜んぶ一緒。
いや、ほんと。

向いてるとか、向いてないとか、
適性があるとか、ないとか、
他人が決めることじゃないんですよね。

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