大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

ダメな時はダメ。それでいいのだ。

   

一昨日から、
書いても書いても仕上がらない記事がありまして。

どうやってもアップできそうもないので、
勇気を出して、お蔵入りにしました。

実は、こういうお蔵入り物件、結構あります。

これまで1145記事アップしているのに対し、
お蔵入りは208記事。
なんとお蔵入り率15%。
結構な確率です。

タイトルは思いついたものの、
文章が書けない、という空き屋物件から、

結構いい調子で書き始めたものの、
ぴたりと筆が(指が)とまって、
さっぱり書き進められなくなった中途解約物件、

そして、今回のように、
書いても書いても書いても、
工事が終わらない、サグラダ物件・・・

残しておいても、
そこから記事が生まれることはないでしょうから、
さっさと消せばいいんでしょうが、
まぁ、それなりに気持ちと時間をかけて書いているので、
なんか、残してあります。

書ける時って、1500字程度が30分くらいで、
ばぁ〜っと書けちゃう。

そういう勢いに乗っかった文章は、
我ながら結構面白いものが多くって、
何度も読み返したくなるし、
読者さんの評判もよいもの。

新しい発想で文章を書いているときや、
ちょっと複雑なコンセプトを説明しようとするときは、
なかなか思考がまとまらなかったり、
あれこれ調べながら書いたりするので、
とりあえず時間がかかりますが、
ゴールさえくっきり見えてさえいれば、
集中して、楽しみながら仕上げることができます。

しかしね。
思考が止まっちゃうと苦しい。

私はあきらめもいいので、
「あ、(脳みそ)終わった」と思ったら、
その瞬間にPCを閉じるのが常なのですが、

365日ブログ更新宣言をしている時や、
メルマガ365などを発行している時は、
それで終わるわけにはいきません。

眠い目をこすりながら、
あーでもない、こーでもないと、こねくり回し、

あっちからちょっと、こっちからちょっとと、
ネタやヒントを引っ張ってきて、

書きかけのアイディアを、
半ば無理矢理、最終形までは持っていきますが、
まあ、あんまり面白いものはできません。

これは、どんな作品も同じでしょう。

なんかね、うまく行くときは、
自分の中に突然パッションみたいなものが降りてきて、
そのエネルギーに引っ張られて、ぐいぐい前に進める。
完成まで持って行かれる。

しかも、その作品が完成した瞬間に、
「できた!」がわかる。

「もうちょっとここ、ペンキ塗ろうかな」も、
「庭のここになんかつくろうかな?」も、
ないんですね。
フェニート!できあがり。

そうやって完成まで持って行かれると、
やった感がすごいし、いいものになります。

楽曲の歌唱しかり、
作詞、作曲しかり、
企画しかり。

こればかりは、神頼みみたいなところもありますが、

とにもかくにも、
日々、アンテナを立てて、
人に会ったり、本を読んだり、映画を見たりして、
さまざまな情報を吸収する。
感性を全開にして自分の感情の振り幅を広げる。
コンスタントにちっちゃいものでもつくって、
アイドリング状態を保つ。

後はたぶん、
発想が飛び込んでくるすき間をつくるためにも、
脳を空っぽにする時間をつくることなんでしょうね。

うん。これは、なかなかスッキリ書けて、気持ちいい(^_^)


◆【ヴォイトレマガジン『声出していこうっ!me.』】
ほぼ週1回、ブログ記事から、1歩進んだディープな話題をお届けしているメルマガです。無料登録はこちらから。バックナンバーも読めます。

 - B面Blog, Life, クリエイト

  関連記事

心のノイズを打ち消して、ただがむしゃらに進むのだ

こんなこと、やってみたい! こんなこと、やったらどうだろう!?   そ …

no image
書くことについて、思いきり語ってしまった。

昨年秋から「ことばの断捨離」と位置づけて、 ブログを綴っているわけですが、 書く …

地球の裏側まで、掘って掘って掘りまくる。

「チャンスをつかむこと」や「物事が好転すること」をたとえて、 「扉が開く」と言う …

不満から目をそらさない。 絶対、そらさない。

大学を卒業して、今で言うフリーターをしながら、 音楽学校に通ったり、 ダンスレッ …

ウソをつくなら、自分を騙せ!

ウソはダメだとわかっているのに、人は時々ウソをつく。 いや、時々じゃなく、意外に …

自分自身であり続けること。 受け取るままに表現すること。

曲や歌詞、文章はもちろん、 トレーニングメソッドも、セミナーなどのアイディアも、 …

時間の密度を高める集中のコツとツボ

作品をつくりあげるとき、 制作現場で、 そして、トレーニング、練習、リハーサルで …

誰もが自由に発信できる世の中では、 「プロフェッショナルな送り手」は不要なのか?

インターネットのおかげで、 個人が自身のコンテンツを自由自在に 広められる時代が …

「自分らしさ」を見出す3つの方法。

自分らしさや、自分の「売り」を探すとき、 頭の中で、ああでもない、こうでもないと …

生(リアル)な音、ください。

溝が浅くなるまで、繰り返し聞いたレコード。 ぼろっぼろになるまで、使い込んだ歌詞 …