表現しろ。抑圧するな。(Express yourself, Don’t Repress yourself!)
Express yourself, Don’t Repress yourself!
表現しろ。抑圧するな。
1994年にマドンナが発表したアルバム、
“ベッドタイムストーリー”に収録されている、
『Human Nature(ヒューマン・ネイチャー)』という曲のサビ部分の歌詞です。
他の曲はちっとも覚えていないのに、
なぜかこの歌詞はいまだに、折りに触れ思い出し、
気づけば口ずさんでいます。
思いきりストイックに、
日々自分自身を追い込んでいた頃です。
歌や作詞の評価ばかりがひとり歩きし、
仕事も多忙を極めていたあの頃。
アーティストとしての自分自身を
どうやって表現すべきなのか、
どうしたらわかってもらえるのかと、
苦悩のさなかにいました。
少しでもすき間時間ができれば、
曲を書き、歌詞を書き、アレンジし・・・
誰に聞いてもらえるわけでもない音源を、
つくり続けていました。
どこに向かっているのかわからなかった。
近道があるなら、
別次元にワープできる方法があるというなら、
知りたかった。
誰かに手を引いて、
どこかに連れて行って欲しかった。
スタジオだ、ツアーだ、ライブだと、
派手なお仕事の現場はいつも楽しかったし、
好きな音楽でお金を稼げることは、
本当にありがたかったけれど、
ずっと心の中で、
Express yourself, Don’t repress yourselfと、
反芻しながら、
出口を探し求めていました。
あれから25年。(Oh,my god!)
恐ろしいほどの時間を経て学んだことは、
近道なんかないってこと。
ワープなんかできないし、
手を引いてくれる人も、
道を照らしてくれる人も見つけられない。
正解は、結局自分で、
血を吐くような思いで、
地を這い回るような思いで、
見つけ出すしかないんだっていうこと。
そして、いつの間にか、
自分自身がふわっとなにかを飛び越たと感じたときに、
振り返って、はじめて、
あぁ、あの時がワープのタイミングだったんだ、とか、
あの人が私をここに連れて来てくれたんだとか、
そんな風に気づくだけ。
悩んでも立ち止まらない。
誰か他の人の生き方をマネしない。
うまく立ち回ろうとしない。
鉛を引きずるような重たい毎日を。
生爪がはがれるほど地面を這い回って。
それでもあきらめずに、
誰になんと言われようとも、
泥臭く、土臭く、
Express yourself, Don’t Repress yourself!
思いきりカッコ悪い毎日を、
取るに足らない、ちっぽけな自分自身を
Express yourself, Don’t Repress yourself!
それこそが私の価値をつくり、
それこそが私という人間をつくり、
それこそが私自身が認めてあげられる、唯一の自分であるから。
Express yourself, Don’t Repress yourself!
まだまだ、いくぜ。
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