どのくらい馬鹿をやれるか。
めちゃくちゃ久しぶりに
“Trainspottting”(トレインスポッティング)と、
その続編である”Trainspotting2″(トレインスポッティング2)を見ました。
見たことのない人もいると思うので、
詳細は書きませんが、
1作目はジャンキーの若者たちの、
破滅的な日常を描いた青春映画。
そして続編である「2」は、
その若者たちの20年後の再会を通して、
「人生」というもののはかなさを描いた映画です。
脚本、演出が実に秀逸で、
何度見ても、ど~んといろんな感情が押し寄せてきます。
この手の映画には、
顔を背けたくなるほど嫌悪感を感じる人も、
現実味がない、共感できない、
などと感じる人も多いでしょう。
私自身、クリーンに生きて来ていますから、
クスリで身を持ち崩していく彼らに、
そこまで感情移入できるわけではありません。
しかし、
ブレーキも、ストッパーもぜんぶぶっ壊して、
振り切って生きる、という感覚には、
たまらなく共感できるものがあります。
どのくらい馬鹿をやれるか。
それが、自分の人生の在り方のようなものを、
決めるのではないか、と考えています。
それは、
必ずしもポジティブな方向であるとは限りませんが、
自分自身の人生と、
そして、あらゆる種類の人の人生と、
とことんリアルに、
本音で、本気で向き合うチカラをくれるのではないか。
もちろん「馬鹿なこと」の種類やレベルは、
人によって全然違います。
どんなに「人生勉強になる」などと、
言葉巧みに誘われても、
私は薬物系にも、
その他「ヤバイ系」のことにも、
まったく興味はありません。
とはいえ、
胸に手をあてて思い返せば、
穴があったら入って、
そのまま土をかぶって死んでしまいたいくらいの、
「馬鹿なこと」は、
生まれてからこの半世紀、
ありとあらゆるタイミングで、
ありとあらゆる場所で、
ありとあらゆる人を相手に、
それはそれは、数え切れないくらい、
やらかしてきました。
そのひとつひとつが、
時折、フラッシュバックしてきて、
「あーーーっ」と叫びたいくらいの、
なんとも言えない感情を
私の中に呼び覚まします。
そして、そのたびに、
人間というものの愚かさや弱さ、
人生というもののはかなさを、
全身で感じ、
人間って、すごいなぁと。
それでも生き続ける、
それでも人生は続いていくってすごいことだなぁと、
なんだか妙に関心してしまうのです。
だからね、
まだまだ、アクセルべた踏みで、
当分、馬鹿なこと、やっていきたいな、と思うのです。
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