大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

群れない

      2021/06/06

まわりにいる人を見ると、その人のことが分かると言います。

同じような空気感の、
おそらくは同じくらいのグレードの人と、
一緒にいるのが心地よいのは自然なこと。

プロアマ関係なく、
ミュージシャンも同じです。

自分のまわりにいる人が、
自分自身を映す鏡なのです。

ところが、
自分のバンド仲間、音楽仲間のことを、
愚痴ったり、けなしたりする人というのが必ずいます。

彼は意識が低い。
彼女には野心がない。
もっとうまい人とやりたい。

要するに、自分は彼らとは違うのだと、
どこかで主張したいわけです。

「じゃ、やめればいいじゃない」と言えば、

とりあえず、他に一緒にできる人がいないとか、
音楽活動の場がなくなるとか、
人間関係はそう簡単にはいかないとか・・・。
ま、要するに、やめる気はない。

正直、外から見れば、どんぐりです。

今の場所にいるから、
自分がちょっと特別だという気分になれる。
だから、他の場所に行って、
自分が評価されないことが怖い。

これは「群れ」の思考です。

自分が今属している社会の中にしか、
自分の居場所を見つけられない。
いわば共依存なのです。

ならば、なぜもっと、
その場を楽しめるように、
自分のマインドセットを変える努力をしないのか。

人を変えることはできません。
ハッピーになりたかったら、
自分が変わるしかないのです。

それが無理なら、その場を去って、
別の居場所を探すべきです。
それが、誰にとっても幸せなことだし、
友だちに対するリスペクトでもある。

群れる思考の人は、
一生自分の安心領域、
いわゆるコンフォタブルゾーンから
出ることができません。

コンフォタブルゾーンにいるから、
優越感を感じていられる。
まわりを下に見られる。

やつらは成長しない、
向上心がない、などと言うけれど、
まわりにいる人が自分の鏡。

成長できていないのは、
自分自身も同じです。

一番不満を感じているのは、
コンフォタブルゾーンを飛び出せない、
自分自身に対してではないのか。

負の感情にエネルギーをつかっている暇があった、
勇気を振り絞って、群れから飛び出す。

自分は、まわりの人たちとは違うんだってことは、
行動で証明するしかないのです。

“MTL ヴォイストレーナーズ・メソッド” 開講!
業界トップクラスのメソッドで、圧倒的な結果を出す。ヴォイストレーナーとして活躍されている方はもちろん、ヴォイストレーナーを目指す方、トレーナーという仕事に興味があるという方も。

 - B面Blog, Life, バンド! , , , , ,

  関連記事

「なめたらあかんぜよ」

先日、勢いでiPhoneを10から15にしたおかげで、今までiPhoneを繋げる …

その心ないことば、目の前の本人に直接言えますか?

どんな作品にも、どんなアーティストや活動にも、 批判的な意見やネガティブな気持ち …

「奥さんのとこ、まだテレビ、白黒なんですか?」

先日、生徒さんと話していたら、 「え?先生、Youtube、まだパソコンで見てる …

まず、やってみる。

何もかもがものすごくうまく行っているように見える人って、 うまく行っていることの …

そして、戦いは続くのだ。

最近、ブログを読んでくださっているというさまざまな方とお話するたびに、 「あぁ、 …

すべては「可能」であり、「正しい」は自分が決めるのだ。

「クラシック」という音楽のイメージに、 ヨーロッパ的華やかさと優雅さを重ね、 妄 …

ノドを痛めるのは「大きな声を出すから」ではなく「出し方が悪いから」

「大きな声=ノドを痛める」と思っている人が、 あまりに多いことに、いつも驚かされ …

前進し続ける人に共通のキーワード

「もう」は「まだ」なり。「まだ」は「もう」なり。 私の文章によく登場するので、最 …

「妄想」は所詮「妄想」です。

小学校1年の終わりに急性腎炎で、2ヶ月ほど入院し、 (今となっては理由は定かでは …

カセットテープ、どうしてます?

データ断捨離もほぼ終了したところで、 「眠っているデモ音源をライブラリーに登録し …