大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

自分自身であり続けること。 受け取るままに表現すること。

      2019/08/16

曲や歌詞、文章はもちろん、
トレーニングメソッドも、セミナーなどのアイディアも、
頭の中にあることを具現化することは、
すべて「クリエイトすること」。

 

思考や感情のエネルギーを
声という物理的なエネルギーに変換して表現することも、
私にとっては広義に解釈した「クリエイト」です。

だから、人の口から出たことばを自分のことばのようには語れない。
他人の引いた設計図で自分の作品をつくることも無理。

そこに、自分のエネルギーや感動が乗らなければ、
何をやっても虚無でしかないのです。

 

4年ぶりに訪れたテートモダンで、
久々にバッキバキにやられて来ました。

タキスというギリシャ出身のアーティスト。

(タキスにとって作品がどう見えるかは重要ではない。)
“私がとりつかれているのは、エネルギーという概念だ“


“自分の作品を完全に自分の作品なのだとは思えない。
ある意味で、私は単に自らが浴びているエネルギーの
トランスミッターに過ぎない。

アーティストはこの強烈な感受性を保ち続けなくてはならない。”

~TAKIS展のパンフレットより〜

 

何かをコントロールしようとすることも、
誰かにコントロールされることも、

エネルギーレベルで考えたら、なんの意味もない。

 

自分自身であり続けること。
受け取るままに表現すること。

方法論という枝葉に振り回されて、
本質を見失うことなく。

 

私は私を極めなくちゃ。

あなたはあなたを極めなくちゃ。

 

アートはいつだって、勇気とエネルギーをくれるのです。

 

 - Life, MISUMIの日記&メッセージ

  関連記事

「あと一周」のベルが、まだ聞こえない。

出版に向けラストスパートに入りました。 え?まだスパートかけるの?という街の声が …

音楽は進化を続けている

「最近どんなの聞いてるの?」 若いアーティストたちのカウンセリングで、 彼らの好 …

「苦手なことは、時間と共にますます苦手になる」悪循環を断つ3つの方法

人は、得意なこと、適性があることを、 好んでやる傾向があります。 また、自らは、 …

いつでもどこでも、歌あればこの世は楽し。

欧米人の友達に、「あなたは歌ったりしないの?」と訊ねると、 よく返って来ることば …

前途洋々な若者に思わずアドバイスしてしまう5つのこと

時間は年齢とともに加速する。   噂には聞いていたけど、 そして、20 …

「なんで電話番号わかったんですか?」

今日、来客中に電話が鳴り、 リビングにいたジェフ夫さんが対応してくれたようなので …

「持っているもの」に焦点を当てる。

自分の嫌いなところ、ダメなところを並べはじめたら、 誰だって、たくさん出てきます …

「がんばれる」仕組みをつくる

世の中にはがんばれる人と、そうでない人がいます。 がんばれる人からすると、がんば …

シンプルでもいい。複雑でもいい。「生きる」を楽しむ。

学生時代、小笠原の父島という島を、 友人たちと共に自転車を担いで訪れたことがあり …

「この子は、うまくなるな」と思わせてくれる子

現在、ヴォイトレを担当しているのは、15才〜60才前後。 職業も、アーティスト、 …