時間には密度があるんだ
今日のレッスンで、
「10000時間の法則」の話をしました。
じっと聞いていた彼。
まぁ若いんで、5年とか10年とかが、
気が遠くなるくらい、遠く感じるのでしょう、
「10000時間やらなくても、あるレベルに達することができる人っていますか?」
と言います。
「もちろん、いるよ。
反対に、密度の薄い10000時間を漫然と過ごせば、やっぱりダメだよね。
毎日学校に行って、勉強するでしょ?
本気でやれば、君たちの若さなら、
学校でやってることなんか、
予習も復習もしなくても、全部頭に入るはずだよね?
でも、そこにただ座っているだけ。
先生の言っていることをなんとなく聞いているだけ。
これじゃ、何万時間やったって、やっぱりモノにはならない。
時間には密度があるんだ。
単に、好きとか、
あっという間に時間が過ぎるって、だけでいいなら、
後10年くらいしたら、みんなゲームやSNSのプロになってる。
でも、なれないんだよね。
過ごしている時間の密度が大事。
そして、それに気付ける人は、ほんっとに少ない。」
まだまだ幼さの残る彼の胸に、
時間の大切さがどこまで響いたかは、わかりません。
最後に、
「きっと、この日のことを思い出す日がくるよ。」
と言うと、考え深そうなようすで帰ってゆきました。
どんなおとなになるんだろう。
その時、自分はどこでなにをしているのだろう。
時間は不思議です。
以前書いた記憶のある「10000時間」の関する過去ログを掘っていたら、
ふふふと笑ってしまうくらい強烈なやつがみつかったので、
よかったら、こちらも。

◆歌う心とカラダに活を入れる2日間。MTLサマースクール2022。リアルとリモート同時開催。
◆公式LINE、はじめました。ご質問やお悩みにもお答えしていきます。ご登録はこちらから。
関連記事
-
-
デビューを夢見る若者は「白馬の王子さまシンドローム」?
白馬の王子さま。 苦しい人生を一転させてくれる、素敵な男性の代名詞 …
-
-
「いい声が出ない」には、いつだって理由がある。
歌うというのは、カラダの中と外を繋げる作業。 少しスピリチュアルな言い方をすれば …
-
-
「ウソ」と「おしゃれ」と「身だしなみ」
「俺って正直だから、ごめんね。」と言い訳しながら、 言いたいこと言い放題という人 …
-
-
毎日が勝負パンツ!?
「勝負パンツ」というインパクトのあることばがあります。 もちろん、言わず知れた、 …
-
-
楽器はプレイヤーの「心」なんだっ!
昨今、SNSで楽器が盗難に遭ったというニュースが次々に流れてきます。 昨年末も、 …
-
-
ロックへの反逆
「お前なんかロックじゃねぇよ。オレは認めね〜ぜ。」 少し前のこと。 ロック的なサ …
-
-
残念な人
ずいぶん前にちょっとだけ一緒にやったことのある、 かなり腕のいいドラマーがいまし …
-
-
おとなってのは「なんか」言うもんなんです。
自分がなかなかにナイス・エイジなおとなになって、しみじみ、 おとなってのは「なん …
-
-
「やりたい」と「できる」と「やる」
「音大目指すなんて、今からじゃ無理よ」 中学2年の時に、 とある音楽教室の先生に …
-
-
「好きなことやれよ」
「好きなことやれよ。 好きなことのない人生なんて、つまんねーぞ。」 私の人生にも …
- PREV
- 「極上の挨拶」は多少の不出来を凌駕する。
- NEXT
- 「適性がない」とか言うな!
