「いい仲間」いますか?
近年の私しか知らない人には全く信じてもらえないようですが、
かつての私の自信のなさはいかにも強烈で、
思い出すだけでも可哀想になるほどです。
自信のない人間が、
誰かの一言でいきなり自信満々になる、
などということはあり得ません。
あったとしたら、それは単なる勘違いです。
自信は少しずつ、少しずつ、育てていくものだからです。
今日のテーマ、「よき仲間」の存在は、
自信を育てる上で必要不可欠です。
ではどんな人が「よき仲間」と言えるのか。
よく「お前のためだ」の態で延々とお説教する人がいます。
あれはダメ、これはするなと、ダメ出しの帝王のような人もいます。
こういう人も、まあ、いてもいいですし、
ありがたいなと思うこともなきにしもあらずですが、
往々にして、この手の方は自分にも自信がない。
なので、自分よりも下と思える人間に、
あーでもない、こーでもないと言うことで、
自分の存在意義を確認している場合が多々あります。
あくまでも当社比ですが。
こうしたネガコメの帝王たちと一緒にいると、
「今日はどう思われるか」「後でなんて言われるか」と、
どんどん気持ちが縮んで、
ますますいいパフォーマンスができなくなってしまいます。
これでは悪循環ですね。
とはいえ、いつもいつもベタボメしてくれる人も
イマイチ信用できません。
自分の思いとはまったく関係のないところでやたらと誉められても、
「わかってないな」
「ああ、この人は誰にでもこうやって誉めるんだな」
などと感じて信用できないのは、
私があまのじゃくだからではないはずです。
では、どんな仲間が「いい仲間」なのか?
「いい仲間」と呼べる人には、3つの条件があると考えています。
- 相手をリスペクトできること
- 相手が自分にリスペクトがあること
- お互いのベクトルが同じ方向を向いていること
この3つのバランスが整う人こそが、自分にとっての「いい仲間」。
どんなに苦言を呈されても、
そのことばのひとつひとつにリスペクトを感じられれば、
すべてのことばが腑に落ちます。
ことばを交わさなくても、
相手がしていることを目の当たりにするだけで、
いい影響を受けることもできます。
もちろん、この3つのバランスは永遠に整っているわけではありません。
お互いのステージが変われば、バランスも崩れます。
「いい仲間」と共に認めあっていた人たちも、
心が離れることがあるのは仕方ないのですね。
「いい仲間」と巡り会えるから、本物の自信が育つ。
人との出会いのチャンスを増やして、
本物の「いい仲間」と巡り会う。
その人と「いい仲間」でいられる刹那を、
精一杯大事に扱う。
人生において、本当に、本当に大切なことだと、
今だからこそ、確信を持って言えます。
◆【メルマガ365】連載も残すところ後10日あまり。
バックナンバーのまとめ読みがお勧めです。無料ご登録はこちらから。
◆自宅で繰り返し、何度でも。ヴォイス&ヴォーカルのすべてが学べる【MTL Online Lesson12】。
関連記事
-
-
「できないこと」ではなく、 「今できること」に意識を向ける
うまく行かないときに、 うまく行かないところにばかりフォーカスすると、 本来でき …
-
-
「向いてない」って、なんだよ?
つい数日前、はじめて訪れた耳鼻科の先生に、 「この声帯の形からすると、あなた、 …
-
-
人を本当に育てるのは、反骨心や反抗心だ!
ミュージシャン仲間に、有名なおしどり夫婦と呼ばれたカップルがいました。 旦那さん …
-
-
「完璧」の基準が「自分」がつくる。
何年か前まで、夏休みの宿題として、 「大好きな曲を1曲だけ選んで、徹底的に練習し …
-
-
声の温度。歌の肌触り。音の匂い。
ボタンひとつで音色を自在に変えられる、 いわゆるデジタル・シンセサイザーが登場し …
-
-
「ペンは剣よりも強し」は、死語なのか?
ヴォイトレを担当している若者たちと話していて、 なにが驚くと言って、 物を書く習 …
-
-
「東京って、やっぱりすごいんですか?」
週1回ほど京都の音楽学校で教えていた頃。 よく顔を見るギター科の学生と エレベー …
-
-
成長する人。
成長する人は、心の素直な人が多い。 なんでも無反省に、 他人の言うことを聞けばい …
-
-
「選ばれる基準」
「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」とは、 日本の最高額紙幣に印刷され …
-
-
あたりまえ過ぎて、今さら言えない10のこと
あまりにも、あたりまえのことすぎて、 最早、口にすることさえはばかられるようなこ …
