「表現したい」という欲求は、 それが可能な人にのみ与えられるエネルギー。
「クリエイティビティの源は何ですか?」と聞いたら、
「リビドーですよ」と答えたアーティストがいました。
認められたいのに、認められない。
欲しくて欲しくてたまらないのに、手に入らない。
悔しくて、情けなくて、苦しくて、
あぁ、目を背けて、忘れてしまえたら、
どんなに楽だろうとどれだけ思ったかわからない。
そんな押さえられない衝動や欲望のエネルギーで、
ひたすら文字を書き殴り、
叫ぶように曲を書き、
極彩色の絵の具でキャンパスを塗りたくる。
音楽は、文学は、アートは、
そうやって生まれるんですね。
これまで数限りないアーティストやミュージシャンに出会ってきました。
一見して、恵まれた状況にいる人も、
なに不自由ない境遇にいるはずの人でさえ、
心に満たされない想いを抱え、
孤独と向き合って、
目に見えない何かと、ひたすら戦っていました。
理由なんかない。
言い訳もしない。
たまらなく、ただ、たまらなく求めて止まないから。
苦しくたって手を伸ばして、
突き進んで行くしかないのですね。
満たされない想いが強い人ほど、
素晴らしい作品を生むのです。
素晴らしいパフォーマンスをするんです。
理屈じゃない。
根拠もない。
できるかどうかなんて、誰にもわからない。
最早これまでと、心が悟るまで。
ただただひたすらクリエイトし続ける。
クリエイターというのは、きっと、そういうもの。
創りたい、表現したい、という衝動から逃れるためには、
納得するまで、ただただ、ひたすら創り続けるしかないのです。
「表現したい」という欲求は、
それが可能な人にのみ与えられるエネルギー。
そう信じて、進ムノダ。
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