「歌い方」の前に、「なぜ、そう歌うのか」
歌を学ぶ人も、教える人も、ついつい陥りがちなのは”How”に終始すること。
高い声、機関銃のように繰り出される歌詞、メリスマ、ビブラート…etc.
いかにもカラオケで高得点を取れそうな、これらの「スキル」は、わかりやすい「歌のうまさ」の目安でもあります。
正解やゴールに向かって、一直線に手順を追いかけ、ゲームを攻略するように、効率よく歌のテクニックを手に入れれば、
「できる」喜びもあるし、仲間内での評判もあがります。
歌の楽しみ方のひとつとしては、もちろん、ありでしょう。
“How”を教えれば喜ばれるし、クチコミも起きやすくなります。
わかりやすい正解がある分、教える方も楽なので、トレーナーも、ついつい”How”に終始しがちです。
しかし、人が感動するのは、「どう歌うか」ではなく、「なぜ歌うか」。
どれだけテクノロジーが発達したって、人が人である以上、この鉄則は変わりません。
「歌い方」の前に、なぜ、そう歌うのか。
誰に向かって、何を使えるために、どう表現したいのか。
その時、自分は、聞き手は、何を感じるのか。それはどうしてなのか。
歌い手は、この答えを、何が何でも見出さなくちゃいけない。
教える側は、そのことを、確実に伝えていかなくちゃいけない。
How は Whyの先にあるのです。

関連記事
-
-
「声」を鳴らせ!「いい声」を鳴らせ!
ギターもダメ。ピアノもダメ。 プロになるには、かろうじて誘われる「ボーカル」をが …
-
-
歌には”仕掛け”と”意図”がある!
昨今、カラオケのおかげか、 はたまたYouTubeやアプリのおかげか、 巷に歌の …
-
-
完コピ上達法|歌が劇的に変わる5つのチェックポイント
歌の完コピ(完全コピー)は、表現力を磨く究極の上達法。 アマチュア時代から一貫し …
-
-
個人レッスン?グループレッスン?メリットと選び方
実によくされる質問のひとつに、 「個人レッスンとグループレッスンっだったら、やっ …
-
-
ボイトレだけじゃ歌はうまくならない? 果てしない“歌のトレーニング”を、わかりやすくしたかった。
「歌のトレーニング」イコール「ボイトレ」と思っている人があまりに多く、がっくりす …
-
-
カラダという楽器 〜 Singer’s Tips #9 〜
ピアノでも、ギターでも、 「さぁ、弾こう」という前に、 弾き手が必ずするのがチュ …
-
-
歌詞が覚えられない?~Singer’s Tips #22~
「歌詞なんか、よく覚えられるね。」 と言う人がいます。 「そこまで真面目にやる必 …
-
-
MTLの講座はわかりにくいんじゃっ!
マジカルトレーニングラボ、通称MTL。 私の主宰するヴォイトレラボです。 「MI …
-
-
レコーディングでうまく歌えない原因と対処法。
先日メルマガのお便りフォームに、下記のような質問をいただきました。 (一部プライ …
-
-
キーは、歌えりゃいいってもんじゃないんですよ。
カバー曲を歌うとき、 無条件にオリジナルのキーで歌っている人は多いはず。 私自身 …
- PREV
- 歌が劇的にうまくなる必勝練習法
- NEXT
- 基礎を忘れるために、基礎を学ぶのだ!
