基礎を忘れるために、基礎を学ぶのだ!
ボイトレが一番チカラを発揮するのは、すべてを忘れて、表現に没頭するとき。
フォームだの、呼吸だの、ピッチだのと、あれこれ気にすることも、もっと言うなら、どんな声を出そうとか、フレージングはどうしようなどと仕掛けることも、表現という場においては、すべてがノイズ。
歌でも、スピーチでも、思いのエネルギーがすべて声になり、ことばになり、音楽になって、聞く人の心を動かすことが究極のゴール。
だからといって、感情にまかせて、デタラメに表現すればいいということではありません。
音楽には音楽の、スピーチにはスピーチの、秩序があり、メッセージがある。
「パフォーマンスしている」という意識から離れ、ただ自由に、心のままに歌い、話しつつ、過不足なく、乱れなく、伝えるべきメッセージを届ける。
この、ゾーンとも言うべき状態を実現するために肝要なのは、徹底した準備。
そして、無意識でもカラダが確実にそのポテンシャルのすべてを発揮するための、基礎です。
基礎トレをがんばるのは、基礎を忘れるため。
自分のカラダと完璧な関係性を築いて、すべてをおまかせし、ただただ自分の表現に没頭できる状態をつくり出すため。
お箸でごはんを食べるように。
自在に文字を書くように。
カラダに刻んでゆきたいものです。

関連記事
-
-
何がやりたいかわかんない人に教えるのが一番ムツカシイ。
たいがいの無理難題は受けて立つタイプですが、 レッスンを担当することになって、な …
-
-
マンツー vs. グループレッスン
「歌のレッスンはマンツーマンじゃなくちゃ」とは、 非常によく言われることです。 …
-
-
「曲の可能性」をありったけ取り出す
大好きで、よく引用することばに、 世紀の名ピアニスト・ホロヴィッツの 「楽譜は紙 …
-
-
声が不調な時に自分にする12の質問
「なんか、ここ1ヶ月くらい、ノドの調子が悪くって、声がよく出ないんです。 練習し …
-
-
「自分ばかりがちっともうまくならない」~Singer’s Tips #2~
練習をやってもやっても、ちっともうまくない。 まわりのみんなは、どんどん上達する …
-
-
「自分の声の地図」を描く
「あなたの音域はどこから、どこまで?」 「え?」 「高い方はどこまで出るの?下は …
-
-
カラダという楽器 〜 Singer’s Tips #9 〜
ピアノでも、ギターでも、 「さぁ、弾こう」という前に、 弾き手が必ずするのがチュ …
-
-
基本の「き」
なんか、フェイクがばしっと決まらない。 どうも、歌詞がカミカミになる。 いやはや …
-
-
風邪をひいたら歌っちゃだめなんです
「先生、私、ちょっとノドの調子が悪いんですけど・・・げほげほげほ、 でも、一所懸 …
-
-
無限大に見える作業量を前に、ひるんだら負けだ!
洋楽のカバーを歌う、英語の苦手な学生たちに、 英語の発音指導をすることがあります …
