大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

「情報」との関係性を見極める

   

学校で音楽や歌を学ぶ一番のメリットは、プロフェッショナルの先生方に、
そのノウハウのすべてを系統立てて教えてもらえることでしょう。
1人の人間がプロフェッショナルになるまで、
そして、プロになってから、何十年もかけて学んだことは、
それだけで大変な情報量に違いありません。

学校という場所はそうした、プロフェッショナル、
しかも、その膨大な情報を「伝える」というスタンスで言語化、
メソッド化したプロフェッショナルが集まっているところです。

環境も整っていますし、仲間もいる。
自分の求める情報がそこにあるなら、こんなに素晴らしい場所はありません。

 

しかし、この「自分の求める情報」というところが非常に重要です。

 

情報の本当の価値は、その量にあるのではありません。

もちろん、クオリティが大切なのは言うまでもありませんが、

どんなに質の高い情報が膨大にあったとしても、
それが自分が求めているものでなければ、なんの価値もありません。

むしろ、不要な情報を処理するだけで消耗したり、
本当に求めるモノが、不要な情報に埋もれてしまったりという危険性さえあります。

 

大切なことは、
常に自分のゴールを見極めようと、アンテナを張り巡らし、
思考を研ぎ澄ますこと。

フォーカスすべきポイントを模索し、
自分にしっくりくる、腑に落ちることを選び取っていくこと。

心をオープンにして情報を吸収することと同時に、
そうした自分の価値観を研ぎ澄ましていくことで、
情報はただの情報ではなく、自分自身の「知恵」として、
自分の内部に、整理され、蓄積されていくのです。

「自分はこれしかやりたくない」などと、
頑固な人や、我が儘な人が成長できないのは当たり前ですが、

何でもかんでも無反省に情報を取り込んでも、
それ自体は自分自身の糧にはならないのです。

 

インターネットが発達し、
情報があふれる時代だからこそ、情報と自分自身との関係性を見直す必要がある。

学生だけの課題ではなさそうです。

33180917_s

 

 

 

 

 - 「イマイチ」脱却!練習法&学習法

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

「なんか、できちゃうかもしれない」妄想

ロックダウンを機にスタートした英語のレッスンも8週目。 今日も、”S …

ピッチをよくする練習。

「ピッチ悪いね」 歌を志す人が投げ掛けられる苦言で、 これほど辛く、 途方に暮れ …

歌の上達に大切な3つの力

大好きな曲と出会う。 歌ってみたくて仕方がなくなる。 毎日聴く。何度も聴く。 そ …

本気でやりたいなら、「なんか」やれ。

アーティストやタレント、声優の、 新人育成を担当させていただく機会が多々あります …

「これでいいのだ」と言い切る勇気。言い切れるまで追い込む努力。

中学時代、先生や英会話部の先輩たちが口々に、 「カーペンターズの英語はきれい」 …

分解して聞く。分解して練習する。~Singer’s Tips#27~

「片手ずつ練習しなさい。 右手と左手、一緒に弾いていたら、 間違っていることに気 …

いい歌は左脳を麻痺させる。

ものすごくうまいのに、ものすごく退屈な歌、というのを、 たくさんたくさん聞いてき …

ちゃんと元取れっ!

けして質素なタイプというわけではありませんが、ことコスパに関しては誰より厳しいと …

「そこまでやる?」がオーラになる。

「そこまでやらなくても・・・」 思わず、そんな風に言いたくなるほど、こだわりの強 …

「シャウト」と「ウィスパー」、同じ音量で歌えますか?

「昔ロッド・スチュワートのコンサートでさ、エンジニアやってたって人が、 フェイダ …