大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

*

Pay it forward〜恩送り〜

   

今まで生きて来て、お世話になったなぁと思える人は、
何人ぐらいいるでしょう?

その中で恩人とも言える人は?

その人たちに、恩返し、できましたか?

育ててくれた親たちは言うにおよばず、

祖父母、親戚のおじさん、おばさんなどの血縁関係の人たち、

学校の先生、塾の先生、部活のコーチ、習い事の師匠、先輩、お医者さん。

仕事の上司、クライアント、先輩、同僚、メンターや友人などなどなど。。。

 

数え切れないほど恩を受けて生きて来て、
私たちは、では一体、どれだけお返しできたでしょう?

いつか、恩返しをしたいと思いながら

亡くなってしまった人、
音信不通になってしまった人、
関係性が変わって、もう会えなくなってしまった人・・・

 

結局、なんにもお返しできなかったなぁと思うほどに、
淋しいような、申し訳ないような気持ちになるものです。

 

そんなときに頭をよぎるのが、「Pay it forward」。恩送りということば。

 

お世話になった人たちへの恩は、きっと一生かかっても返しきれません。

彼らが教えてくれたこと、
見せてくれた世界、
会わせてくれた人たち、

連れて行ってくれた場所、
引き出してくれた可能性・・・

この人生に、特別な彩りと意味を与えてくれた人たちに、
どんなにがんばったって、
同じ重さ、同じ意味のあるお返しをすることなんか、きっとできない。

だから、Pay it forward。

次の世代に、その恩を返していくしかないのです。

 

 

先生たちがしてくれたように、生徒たちを信じ、育て、

先輩たちがしてくれたように、後進たちに技術や心、
世の中のしくみを教え、

師匠たちがしてくれたように、
道に迷った弟子たちの手をひき、未来を指し示し、

 

親たちがしてくれたように、
こどもたちに命と愛を与え、

それがかなわないなら、
次の世代を担う若者たちに、勇気と希望と、生きる力を。。。

Pay it forward。

どれだけの人の思いのおかげで、今の自分はここにあるか。

その恩を、次の世代に回していくために、今の自分には何ができるか。

 

そんな人生の棚卸しを、時々して、
感謝の気持ちと同時に、使命のようなものを確認することも、
大事なのではないか?

そんなことを思うです。

39938570_s

 - Life

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


  関連記事

テクノロジーから逃げない

機械音痴だというつもりはありませんが、 性格的に緻密なことが無理なようで、 &n …

15分間の名声(15 minutes of fame)

「誰もが知っている有名人」は、 自分が有名であるという認識こそ、もちろんあるけれ …

MTLは12周年を迎えました。

2008年8月8日に起業して、今日で丸12年が経ちました。 ちんぷんかんぷんで八 …

テクノロジーってどうやねん?

PCを使いこなせないと、人との情報のやり取りが非常に難しい時代になってきました。 …

ハリネズミのジレンマ〜「安心距離」に過敏にならない〜

そんなつもりじゃないのに・・・なんでわかってくれないんだろう? 一所懸命やってい …

言わなくていいこと。言うべきこと。

言わなくてもいいことを、 「これはあなたのためだから」と、 上から言う人がいます …

「風邪は引かないことにしています」

長年アニメのディレクターとしてお仕事をしている姉が、 高校生の頃、父の学生時代の …

「これでいいのだ」ってとこまで追い込んだら「それでいいのだ」。

ひとつのことにのめり込んで、 のめり込みすぎて出口が見えなくて、 苦しくて仕方が …

「知ってる」だけで満足しないっ!

好奇心は学習のはじまりです。 「知りたい」という欲求こそが、 人を、勉強や練習や …

人が日課をつくる。 日課が人をつくる。

朝起きた瞬間、 テレビをつけてその前に座り込む人。 もう一回寝ちゃおうと、二度寝 …