大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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ロックもデートも飲み会も、ぜんぶ投資なんだ!

   

起業の勉強をはじめたばかりで、
あまりのアウェイさに、
毎日、本気で吐きそうなくらい苦しかった頃のこと。

ちんぷんかんぷんでも、
何にも覚えられなくてもいいから、
1日1冊ビジネスや起業に関する本を読もうと誓いを立て、
毎日のように、Amazonで1冊、2冊と本を注文していました。

それを毎晩、主にお風呂の中で読むのです。
あまりに難解な本や分厚い本以外は、
たいがい、読み切るまで湯船につかっていました。
アホや。

文字通り、脳みそから湯気が出続けました。
あれを修行と呼ばずに何を修行と呼ぼう・・・。

あるとき、その話をしたとある女性が、
こんなことを言うのです。

「え〜!?毎日本を買うお金があるんだ!すごいですね〜!」

言われたこちらが驚きました。

そこ?

その瞬間まで、本につかうお金のことなんて、
1ミリも頭をよぎらなかったのです。
いや、誓って、お金に余裕があったわけではありません。
ただね、その時に、ノドから手が出るほど欲しかったのは知識でした。
そして、少しでも節約したかったのは時間でした。

そうか。

「お金」や「勉強」「投資」ということばに、
それまで、勝手に意味づけをしてきた自分自身に気づきました。

「20代のうちは、稼いだお金は全部自己投資にまわせ」
などと聞けば、
そんなことは、若い頃からたくさん稼いでて、
お金に余裕がある人が考えることだと思ったものだし、

「勉強のお金を惜しむな。
質のいい生徒の集まる、質のいい学校や講座は高額なものだ。」
と言われれば、
高額の講座を宣伝したいから言っているんでしょ?と疑いました。

「なんでも投資が先。投資を惜しめば、見返りも小さい。」
などという話を聞けば、
なんでそんなになんでもお金で価値を計ろうとするんだろうと、
嫌な気持ちになったものです。

しかしね。

勉強とは、
その時、自分が心の底から欲している知識や技術を学ぶこと。

投資とは、
明日の自分を信じて、
今の自分に、時間や労力、そして、お金を提供してあげること。

お金とは、
自分に必要なものを手に入れるための手段のひとつ。

だから、
洋楽に恋い焦がれて、
歌詞カードの単語を調べまくるのも勉強なら、

レコードや雑誌を買いまくって、
ライブ行きまくって、
ロックにうつつを抜かすのも勉強。

化粧品や洋服をとっかえひっかえすることも、
飲み歩いていろんな人と出会うことも、
ジムに通ったり、ダイエットしたり、エステに行ったり、
海外放浪して、バッカみたいな体験することも、
女の子や男の子と遊びまくることも・・・そうそう、全部自己投資。

結局、人生は投資と勉強、そしてそこから得たもので、
また新たな投資、勉強を繰り返す、
まさに修行の旅なのだと、
なーんか、腑に落ちちゃったわけです。

心からやりたいと思うことがあって、
健康と、夢を叶えるエネルギーと時間がある。
共に夢見る人がいる。
人生で一番大事なことって、そこだよなと。

そう考えれば、
あぁ、人生って、なかなかにリッチで豊かなもんじゃありませんか。

そんな思いを巡らすお盆の週末。

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