「明日っからがんばろう」の「明日」は一生来ない。
「明日っからダイエットしよう」
「明日っから練習がんばろう」
「明日っから早起きしよう」
明日っから・・・
明日っから・・・
そんな、一生来ない「明日」の決心をどれだけしてきたことでしょう?
この小さい「っ」がくせもの。
「明日っから」には、今ひとつ、真剣さや切羽詰まった感がないのです。
そもそも、なんで「今日」、「今」、「すぐ」、じゃないのか?
「明日っから」は、あんまり気が進まないことを、
ちょっとでも先に延ばすため、
自分を納得させるための、言い訳でしかありません。
「明日っからがんばるから、今日はいっぱい食べよう」
「明日っからがんばるから、今日は思いっきり夜更かししよう」
「明日っからがんばるから、今日はいっぱいゲームしてお酒飲んで堕落しよう」
結果、一生来ない明日のために、毎日羽目を外して、
自己嫌悪に陥る結果になる。
残念ながら、人間って、そんな程度のものです。
だから、スタート地点を決めるのは、あまり意味がありません。
大事なのは、ゴールを決めること。
いついつまでに、どんな状況、状態にするか。
可能な限り具体的にイメージし、数値化し、のっぴきならないゴール設定をします。
たとえば、ダイエットするなら、「何月何日までに何㎏になる」と決める。
それだけだとゴール設定としては弱いので、
具体的に、例えば、ブログで体重計の数値を見せると発表するとか、
水着写真(!?)の撮影スケジュールを決めてしまうとか、
そのくらい大胆にやっちゃうのです。
「ジョギングしよう」じゃなくて、
ロードレースやマラソン大会にエントリーしてしまう。
「うまくなろう」じゃなくて、
ライブを決めて、お客さんにチケットを売ってしまう。
レコーディング日程を決めてしまう。
「早起きしよう」じゃなくて、
早起きして成し遂げるべきことを、数値化する。
例えば、何かの資格を取るとか、
本を何冊読むとか、
家中ピカピカにして、そのようすを毎朝ブログにアップするとか・・・
わかりやすい、
見える化しやすい、
そして、励みになるゴール設定が、必要不可欠です。
とはいえ、ゴールを設定しても、
最初の意気込みや理想の高さはどこへやら、
なし崩し的に、続けられなくなる、挫折してしまうこともしばしばです。
特に、挫折グセのある人は、
ゴール設定するときから、「まぁ、どうせ、続かないと思うけどね」と、
心のどこかで逃げ道を作っているものです。
そこで、続けるためのシステムをつくります。
運動のためのスケジュールをブロックする。
ダイエット指導をしてくれるジムに入会する。
コンスタントにリハーサルやプロプロを入れる。
定期的にレッスンに通う。
早起きコミュニティに入会する。
早朝の勉強会に参加する。
・・・etc.etc…
基本、人は弱いもの。
世の中を見回せば、意志力の弱い人を助けてくれるシステムは、
いくらでも見つかるはずです。
長年何かを続けられなかった人は、
自分の「がんばり」に期待するのは、もうやめましょう。
楽しめる方法を探すこと。
続けられる法則を見出すこと。
システム化するために知恵を絞ること。
これです。
「ふぅ〜ん。なるほど。そもそも、ゴール設定からね。
じゃ、とりあえず、明日っから、がんばろう。。。」
・・・?
違〜〜〜〜〜うっ!
関連記事
-
-
「育てる」んじゃない。「育つ」んだ。
「あいつは俺の弟子だったから。あいつを育てたのは俺だよ。」 有名人や、一流の人た …
-
-
「もっと遊べ!」という謎のワード
「MISUMIちゃんは、もっと遊ばなくっちゃ。」 来る日も来る日も歌のことばかり …
-
-
「完コピって、どんな曲したんすか?」
先日、語りはじめたら止まらなくなった、完コピのお話の2回目。 最近、昔、完コピし …
-
-
地球の裏側まで、掘って掘って掘りまくる。
「チャンスをつかむこと」や「物事が好転すること」をたとえて、 「扉が開く」と言う …
-
-
現実が自分にフィットしないときに、 なぜ、自分を合わせに行こうとするのか?
生涯を共にできるようなメンバーになかなか巡り会えず、 日々バンドの人間関係に悩ん …
-
-
人生を変えてくれた、最善と最悪に感謝する
最近、自分の人生の棚卸し作業というのをしています。 長年生きているというのもあり …
-
-
バンド仲間の悪口は言わない
もう何十年も前のこと。 大好きなメンバーと、かなり楽しくやっていた …
-
-
未来人たちよ。「リアル」に触れよ。
自分が高校生、大学生だった時代を振り返ると、 あぁ、ずいぶん未来までやってきちゃ …
-
-
「可能」を生きる
「一体いつから、できない理由を先に数えるようになったんだろう。 可能性に胸躍らせ …
-
-
とりあえず、「ムカついたら怒る」
音楽のお仕事をしていると、実に数多くの人と接する機会があります。 …
- PREV
- 自信がある人のように振る舞う
- NEXT
- ハリネズミのジレンマ〜「安心距離」に過敏にならない〜