他の誰かにとっては、 「なんぼのもんじゃい」の人生かもしれない
またひとつ、自分にとっての大きな挑戦が終わり、
静かな気持ちで休日を過ごしています。
こんな静かな日に、頭をよぎるのは、いつも、
「音楽が私をここまで連れてきてくれた」という想い。
他の誰かにとっては、
「なんぼのもんじゃい」の人生かもしれない。
大きな成功があったわけじゃないし、
なにかを成し遂げたわけでもない。
誰かを幸せにできたわけでも、
誰かに何かを与えられたわけでも、
なにか重要なことを後生に残せるわけでもないかもしれない。
語り継がれるような武勇伝も、
人を感動させられるような壮絶なストーリーも、
世紀のラブストーリーさえもない。
自分にとって人生を変えるほどの、
大きな意味があったできごとさえ、
果てしない世界や人類の歴史の中では、
きっと、吹けば飛ぶような、
ちっぽけな、砂粒のようなものでしかない。
それでも、なんでも、
音楽が私をここまで連れてきてくれました。
音楽に心つかまれた、あの、しびれるような瞬間から、
レコードに針を落とすたび、
カセットのボタンを押すたびに、
音楽がくれた、ぞくぞくや、ワクワク、
至福、絶望、絶叫、恐怖、喪失感、あこがれ、羨望・・・
そんな、メーターが振り切れるほどの激しい感情を
感じ切ってきたからこそ、
今いる、この場所に、
こんな想いで、こんな風に、いることができる。
誰か他の人と、自分自身の価値や、
人生を引き比べることは、なんて意味のないことなんでしょう。
今、ここにいる自分を愛せることを、
心から誇りに、幸福に思います。
出会ってくれたすべての人に心からの感謝を。
ありがとう。
明日からまた、がんばります。
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