「わかることばで教えてください!」
音楽業界に長くいるほど、
どこまでが専門用語で、どこからが一般のことばか、
これは隠語で、こっちは誰でもわかる砕けたことばで…
みたいな線引きがものすごく曖昧になってしまいます。
声を分類して名前をつけてみたり、
楽典にしか出てこないようなことばを使っては、
「こんなことも知らないの?」と言ってしまったり。
ついつい、教える側に便利なことばや、
自分しか興味がないようなことを延々と語ってしまったり。
人って、難解なことばをつかうと、
なんだか格調高く感じたりするもの。
そんなことばを使う自分にちょっと酔ったりもします。
教える側でありながら、
その難しい単語を、
なんとなくの概念で理解しているだけで、
なぜ、なんのためのことばで、これをなぜ説明するのか、
これを知ることで受け手にどんなメリットがあるのか、というような、
本質的なことまで掘り下げられていないことも、
残念ながら、びっくりするくらいよくあって。
胸に手をあてれば、自分自身、
「あ〜、そういえば…」と思い当たることばかりです。
難しいことばを難しいまま、
「覚えなさい」「理解しなさい」と言うのは、
丸暗記した文章で会話するようなもの。
結局、なにひとつ教えられていないのと同じです。
本物の「教えるプロ」ならば、
5才のこどもからプロフェッショナルまでが、
腑に落ちる説明をできることばを持つのが理想。
受け手の理解や興味の具合に応じて、
もっと面白く、もっと分かりやすく、もっとシンプルに。
教える側であるならば、もっともっとくふうしなくちゃ。
もっともっとクリエイトして、挑戦しなくちゃ。
怠惰な「でもしか先生」ではいかんのです。
そんな努力を惜しまない、プロフェッショナルであり続けたい。
修行の旅は続きます。

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