大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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「できれば音楽で食べていきたいんですけど…」

   

「できれば音楽で食べていきたいんですけど、
やっぱり、ほら、難しいじゃないですかぁ。」

学生に進路を聞くと、
こんな、答えとも質問ともつかない言葉が返ってくることが多々あります。

「そんなことないよ、やれば出来るよ」と背中を押して欲しいのか、
「そうそう。そんなイバラの道は歩かないに限るよ」と、
きっぱりあきらめさせて欲しいのか。

いずれにしても、
「音楽で食べていく」というだけでは、
あまりに曖昧で、YesともNoとも言えません。

そこで、
「たとえばどんな仕事を言っているの?」と聞くと、
まさかそんな風に突っ込まれるとは想像もしていなかったというようすで、
今度は、
「あ、いや、まぁ、別にミュージシャンになれると思っているわけじゃないんですけど」
などと、さらに曖昧な方向に話は進んでいきます。

若者がこうしたことを言い出す時は
少なからず、
親御さんやまわりのおとなたちの思惑が入っているもの。

できるかどうかもわからない夢なんか追ってないで、
安定した職業についた方がいいというのは、
確かに正論のようですが、

まずはすべてが可能だったらという前提に立って、
具体的にどんな仕事をしたいのか、
なにをどう仕事に結びつけていきたいのか、
というところまで考え抜かないで、

最初っから、できない、無理だ、と、
誰かの指し示す結論に飛びつくのは、
自分の将来に対してあまりに怠惰というもの。

一所懸命やれば、なんだってできるよ、
などと、無責任に焚きつけるつもりは毛頭ないけど、

そもそも、お給料がいいから、安定しているから、などという理由で
たいしてやりたくもない仕事につくのは、
仕事に失礼だし、いい結果が出せるはずもありません。

だからね。
具体的に、どんどん掘り下げて、
自分自身の可能性を探りまくって欲しいのです。

音楽の仕事と言っても、数え切れないほどあります。

実際に演奏したり、歌ったりという仕事から
作曲家や作詞家、アレンジャーなど、クリエイターと言われる仕事、
ディレクターやプロデューサー、レコード会社などの制作の仕事、
事務所などのマネージメントの仕事、
ミュージシャンを支えるトランポやケータリングの仕事も、
ライブハウスや楽器店、音楽教室などの仕事、
人に教える仕事もあれば、カラオケをつくる仕事もある。
映像に音楽をつける選曲の仕事や、
イベント会場で流す音楽をコーディネートする仕事など、など。。。

これらひとつひとつの仕事にも、
これまた数え切れないほどいろんな種類があって、
実にさまざまな能力を持つ人たちが関わっています。

ものすごくお稼ぎの方も、
そうでもない方も、
フリーターに属する方も、
副業としてやっている方も、
ほんっとにたくさんいるわけです。

そんな数え切れない選択肢の中に、
自分自身が関わっていきたいお仕事はあるのか、
そこまで検討してから、
無理とか、難しいとか、言っているのか。

ぼーっと見ていれば、いつまでも、ただの夢。

具体的に、ひとつひとつと向き合って、
考えて、行動していくことで、
夢ははじめて現実になります。

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