「変」なのか?才能なのか?
先日、とある会社にお勤めの、
才能あふれる、知的な若者とごはんしていた時のこと。
「MISUMIさんは、ホントに才能のある方ですよね。
ボクなんか、なんにもないから、羨ましい・・・」
はぁ?何言っちゃってるの?
キミこそ、こんなことも、あんなことも、
そんなことも、できるじゃない?
私から見たら、羨ましいことばっかりだわ。
「いやいやいやいや。
ボクができることなんか、当たり前のことばっかりですから。
ちょっと勉強すれば、誰でもできますから。」
そこからいろいろ彼のバックボーンを聞いていると、
いやはや、なにが「普通」なものですか。
「ちょっと勉強すれば誰でもできる」というけれど、
みんなその「ちょっと」ががんばれないから困っているわけです。
「自分の常識は他人の非常識。
自分自身が「当たり前」と思うことにお宝が眠っているんだ。」
とは、出版の師匠のおことば。
胸に手をあてて自分の過去を振り返れば、
誰にだって、ユニークなバックボーンがあって、
他の誰もしていないような経験をしているわけです。
どんな人にとっても、
自分くらい当たり前の存在はいないのですから。
たとえば、
現在メルマガで大展開中の私の完コピヒストリーですが・・・
私自身は、歌を志している人なら、
完コピなんて、絶対にやっていることだと思っていました。
みんな、きっと、もっとがんばってる。
こんなんじゃダメだ。
まだまだだ。
そんな風に思って、完コピに完コピを重ね、気づいたら300曲。
自分にとって「普通」すぎて、
それが、人様に語りぐさになるような「特別な」ことだなんて、
数年前まで思ったこともありませんでした。
出版の勉強をするようになって、
「寝ても覚めてもそのことばかりを考えてしまうくらい大好きで、
誰よりも得意で、
他の人にできないことを探せ」
というお題をもらって、
そういえば、完コピ、好きだったなぁ。
何曲くらいやったのかなぁと、
ボロボロになった歌詞カードの山を引っ張り出して、
曲数を数えたら300曲は優にあった。
まわりのヴォーカリストたちで、
私ほどのしつこさで完コピをしたという人は、
滅多に出会わないし、
学生たちを見ていると、
その完コピ精度の低さにがっかりするばかり。
それではじめて、
「あたしって、もしかしたら、オタクなのかもしれない」と、
気づいた訳です。
メルマガでも、ブログを書くこともそうなのですが、
私は、一度決めたことはやり通せる体質です。
それは、誰にとっても、普通のことだとばかり思っていました。
でも、どうやらその辺も「オタク」と呼ばれるゆえんらしい。
さて。
「この人、変な人」と、私のことを指さしている場合ではありません。
みんな、自分の「変さ」に気づいていないだけなんです。
そして、その「変さ」の中に才能の種がきっと眠っている。
普通の人なんか、ひとりもいないのです。
自分の中の「変な人」と向き合う。
それが自分を変える大きな一歩になるんですね。
◆【メルマガ365】。大好評だった「音域が広がるプロセス」もバックナンバーからまとめ読みできます。ご登録はこちらから。
関連記事
-
-
人生は「パッション」がつくるのだ。
ある時期、心から夢中になって、 一度でも自分のカラダの中を通り過ぎたものは、 自 …
-
-
どうせやるなら「ザ」のつくプロフェッショナルを目差せ!
先日、とある販売店でのこと。 まだまだ新米臭のある若者が、私たちの担当になりまし …
-
-
【自己評価を上げるためのチャレンジ】
「あなた、ホントにきれいよね〜」 「キミって、カッコいいね。」 そ …
-
-
夢中になれる音楽は「一生の宝」
少し前のこと、バンド仲間で、キーボーディストの友人に、 「若い頃、影響を受けた音 …
-
-
ミュージシャンに、定石も王道もない!
「MISUMIさんは、何才から歌っているんですか?」 「やっぱり楽譜が読めないと …
-
-
自分のお尻を蹴飛ばす瞬間
「えいっ!」 やらねばならぬ、 やりたい、 いや、やるのだ。 そう決意をかためて …
-
-
「憧れのあの人は持っているのに、私は持っていないものリスト」
音楽に目覚め、 「いつかビートルズになる!」と頭の悪いことを真剣に夢見ていた中学 …
-
-
大きな波を引き寄せる
音楽の仕事には、大きな波のようなものがあって、 来るときには、ど〜〜っと来て、 …
-
-
未来人たちよ。「リアル」に触れよ。
自分が高校生、大学生だった時代を振り返ると、 あぁ、ずいぶん未来までやってきちゃ …
-
-
「どうやったらできるか」じゃなくて、「どうやったらなれるか」。
「どうやったらできるか」が知りたいのは、 真面目に学ぶ気のある人のお話です。 た …
- PREV
- Never Too Late!今しかない!
- NEXT
- 「才能」ってなんだ?

