大槻水澄(MISUMI) Blog 『声出していこうっ!』

ボイストレーナー大槻水澄(MISUMI)が、歌、声、音楽、そして「生きること」をROCKに語ります。

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モンシロチョウからアゲハ蝶?進化しても本質は変わらない。

   

昨日、年末のZOOMセミナーや来期のVocal BootCampについて弟子と話していたら、
「MISUMIさん、年明けに『(メソッドは)もう出し尽くした』って言ってたけど、全然そんなことありませんでしたね」
と言います。

実際のところは、カリキュラムの構成を変えたり、わかりやすくするための工夫をしたりしているだけ。
いや、少なくとも、本人はそのつもりなので、
「いやいや、マイナーチェンジしてるだけだよ」
と言えば、
「いいえ。マイナーチェンジの域、超えてます。もう変わらないって言ってましたけどね。」
と、引き下がりません。

「いやいや。本質は変わってないんだって。進化はするけど、サルはサル。虫は虫。」と言うと、

「根本は変わってなくても表現は変わってます!モンシロチョウからアゲハ蝶ですよ!!」
と言われて、うまいことを言うヤツだと吹きました。


 

メソッドづくりは、曲づくりと似ています。

頭の中のイメージを、音や歌詞という「カタチ」に変えていく。
どれだけピアノを叩いても、イメージしているコードが見つからない、見えている情景がことばにできない。
もがきながら、頭の中にぼんやりと存在しているイメージを「カタチ」にすべく、毎日ペンを持ち、機材に向かう。

ただ違うのは——
曲の発想が、自分の心情や、目に浮かぶ風景から生まれるのに対して、
メソッドは、目の前にいる困っている人や、自分自身の歌っている時の感覚、あらゆる現場で体験してきたことから、生まれること。

曲の材料が「音」や「ことば」なら、
メソッドの材料は「エビデンス(事実)」と「体感」であるということ。

他人の楽曲やアレンジをまんまパクったりする人がいるように、
他人のメソッドを、まんまパクったり、名前だけ変えて自分のもののようにしている人はたくさんいますが、
クリエイターである以上、それは御法度。
オマージュはいい。ヒントをもらってもいい。
でも、オリジナリティと実体験のともなわない“なんちゃってメソッド”は、絶対に世に出しちゃいかんと、心から思っています。

クリエイトという作業には、「できた」とわかる瞬間がやって来ます。
なんと説明したらいいのか。とにかく、わかる。
これ以上、ひと言も、1音も変えなくていい。変えたくない。
そんな瞬間です。

作品たちの旅は、そこからはじまります。

曲の話として続けるなら、制作スタッフの手から手へ渡り、レコーディングというプロセスを経て、「商品」というカタチになる。

やがて、世に出て、たくさんの人の耳に触れ、さまざまな「思い」が乗ることで、「曲」そのものにどんどん新しい価値や意味が生まれていく。

人前でのパフォーマンスを通じて、自分でも気づかなかった曲の魅力に気づくこともあれば、違うアプローチを試したくなったり、アドリブを加えたくなったりもする。

メソッドも同じです。

さまざまな人にレッスンをするうちに、メソッドはどんどん洗練されていきます。
講座にしたり、書籍化したり、動画にしたりすることで、メソッド自体に新しい意味や価値が生まれ、新たな見せ方や届け方が見えてきます。

生み出したものは、そうやって、成長していくのです。

時々、モンシロチョウがアゲハチョウ、なんてことも、あるわけですが、
本質というのは、成長しても、変化しても変わらないもの。

完結したと感じているメソッド。
これからも、一人でも多くの人に届くように、試行錯誤とメタモルフォーゼを続けて行きます。

そうやって人々の心の中に生き続けてくれたら本望です。

 


12月6日。
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2025年、のべ800名が体感した“声がよくなる/歌がうまくなるボイトレ・メソッド”。
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 - MTL, My History, 「歌を教える人」になる

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